4年に一度行なわれるスポーツの祭典・オリンピック。今回はブラジル・リオデジャネイロが開催地となり、100年以上の歴史を持つ五輪では、初めて南米の国で実施される。ここでは、バドミントン競技では3回目の開催となる2000年シドニー五輪の優勝者、海外選手の活躍を紹介しよう。
2000年
シドニーオリンピック・メダリスト
<Sydney Olympic>
28競技300種目が行なわれたシドニー五輪。南半球では約半世紀ぶりの開催でもあったこの大会、バドミントン競技はシドニーオリンピックパーク・パビリオン3で開催された。31カ国・地域の172選手が参戦し、5種目の栄冠が争われた。
前回アトランタ五輪は4カ国(インドネシア、デンマーク、中国、韓国)で金メダルを分け合う形となったが、シドニーでは中国がいよいよ本領を発揮し、4種目で金メダルを獲得。中国の栄華を象徴する快進撃で、メダル総数15個のうち、半数以上となる8個のメダルを手にしている。
男子シングルスでは、中国の28歳(当時)、吉新鵬が栄えある黄金のメダルをつかみとった。優勝候補とされたタウフィック・ヒダヤット(インドネシア)、ピーター・ゲード・クリステンセン(デンマーク・名前は当時のもの)、そして決勝ではインドネシアのヘンドラワンを下してのV達成。中国2番手、第7シードから一気に頂点へと駆け上がった。3位には優勝候補筆頭だった夏煊澤(中国)が入り、中国が金銅のメダルを手中におさめた。
女子シングルスでは、世界ランキング1位、中国の龔智超が表彰台の一番上に立った。準決勝では母国の先輩である葉釗穎を下すと、決勝はヨーロッパNo.1プレーヤーのカミラ・マーチン(デンマーク)に逆転勝ちを収めて涙の勝利。悲願を見事達成している。銅メダルは中国のエースでもあった葉釗穎。銅メダル決定戦では同郷の中国選手を下し、念願のメダルをつかんでいる。
ダブルスでも中国旋風は止まらず、女子ダブルスの葛菲/顧俊がアトランタに続いて金メダルをゲット。混合ダブルスはV候補の韓国ペアなどが崩れるなか、ダークホースとされた張軍/高崚(中国)が金をつかみとった。
男子ダブルスはインドネシア王国が意地をみせる。優勝候補のチャンドラ/トニーが、韓国の包囲網をかいくぐって優勝。これでインドネシアは3大会連続で金メダルを母国に持ち帰ることになった。
前回大会で金メダル2個の韓国は、シドニーでは金メダルを手にできず。2大会連続でメダルを獲得していたマレーシアは、期待に答えられずメダルゼロで大会を終えている。
男子シングルス
金メダル◎吉新鵬(中国)
銀メダル◎ヘンドラワン(インドネシア)
銅メダル◎夏煊澤(中国)
女子シングルス
金メダル◎龔智超(中国)
銀メダル◎カミラ・マーチン(デンマーク)
銅メダル◎葉釗穎(中国)
男子ダブルス
金メダル◎チャドラ/トニー(インドネシア)
銀メダル◎李東秀/柳鏞成(韓国)
銅メダル◎河泰権/金東文(韓国)
女子ダブルス
金メダル◎葛菲/顧俊(中国)
銀メダル◎黄楠雁/楊維(中国)
銅メダル◎高崚/秦芸源(中国)
混合ダブルス
金メダル◎張軍/高崚(中国)
銀メダル◎トリ/ミナルティ(インドネシア)
銅メダル◎アーチャー/グード(イギリス)