世界のトッププレーヤーたちが熱戦を繰り広げるBWFワールドツアー・熊本マスターズジャパン(Super500/熊本県立総合体育館)。昨年から新たに日本で始まった国際大会は、今年も大盛況。ここでは、大会最終日の決勝戦を戦った日本選手たちのコメントを紹介する。
福島由紀(左)&松本麻佑
女子ダブルス
決勝は中国の譚寧/劉聖書に0-2で敗戦。
——大会を振り返って
福島 (ペアを組んで)初めてなのに、決勝までいくと思っていなかった。1回戦負けか、決勝かと話していたけど、私は熊本が地元なので、決勝までたくさんの試合ができてすごくよかったです。また、ペアとしても試合をたくさんしたい気持ちがあったので、それもよかったです。
松本 昨日までの4試合で、徐々に自分たちのいい部分の掛け合わせが出せてきたところの、今日の試合。(比較して)うまくいかなかった部分が結構多かったです。1ゲーム目の後半は、何とかラリーを決めることができましたが、今の世界のトップペアと戦って、こういう状態というのを把握できた印象です。あと何回かやったら、もう少しいけるんじゃないかという感覚があったので。自分たちの完成度を上げつつ、向かっていく気持ちをもっと出して、少しずつレベルアップしていきたいです。
——次週の中国マスターズに向けて
福島 少しでも回復させたい。水曜日から試合で、1回戦から強敵。気を引き締め直して、まずは1回戦という気持ちで頑張りたい。あとは、楽しんでやれればいいかなと思っているので、そういう気持ちで中国マスターズも頑張りたいなと思います。
松本 1回戦の相手が強い。自分たちができることをやって、相手と向き合う。コートに立てる喜びを感じながら、試合展開をつくっていければいいかなと思います。
——攻撃のカタチがなかなかつくれなかった。
松本 相手はスマッシュを打つタイミングをしっかりと見計らっていた感じがします。自分たちはレシーブが強いけど、レシーブ(するポイント)を動かしてきたので、少しでも(返球が)低くなったところをねらってきた。それでも1ゲーム目の後半は、攻めていけば点を取れるイメージになったのですが、2ゲームからは相手がこちらを連続で前には出させないことを徹底していた。2ゲーム目でいきなり、そこまで徹底できるのはすごいと思った。こっちは、もっとネットに切ったり、積極的に仕掛けていければよかったと思う。
——1ゲーム目は、ゆっくりした展開でスタート
福島 私はスピードを上げていきたい部分があったのですが、向こうがガツガツ打ってきませんでした。自分のイメージと逆。相手は、いろいろと経験を積んで、かなりうまくなっていると実感したし、点数が遠いなと感じた。今一番強いペアと対戦して、やっぱり強いなと思いました。2人と対戦するのは、去年のこの大会以来。すごくレベルアップしていた。1点が遠いし、何点取れるか、とりあえず頑張ろうと試合をしていました。
——今後に向けて見つかったものは?
福島 今日のように、(連係が)かみ合わなくなることはある。そこは、想定内。打開策は、試合を重ねるにつれて見つけ出せると思う。(今回組んでみて)もっと私が前にいくのかなというイメージがあったけど、松本が前にいって決めるパターンも多かった。一つの作戦としてはいいのかなと思う。まだカタチがないので、型にはめすぎず、2人のよさを出していくプレーができれば、さらによくなると思います。
松本 5試合を戦って、もう少し自分が暴れていいのかなというイメージがある。ナガマツのときは自分が(攻撃に)行きつつ、永原にも行かせつつ、試合の展開を見ながら戦っていたけど、もう少し私がアグレッシブにいって、やりたいことを開放させて、いけなかったところをカバーしてもらう。今までやってこなかったことを出してもいいのかなと感じました。来週できる機会があれば、もうちょっと自分(のやりたいプレー)を開放させて、爆発的にいきたいです。
——今後の長期的な目標は?
福島 まずは、全日本総合で結果を出していかないと代表には入れないと思います。まずはそこ。今回も日本人同士で試合をしましたが、日本の選手は、海外の選手と違うので、話し合いながらやっていければいいと思う。一戦一戦頑張っていきたいです。
松本 まずは一戦一戦、けがなく戦いたい。年齢が上がってきて1試合1試合が大事になってくる。世界のトップで戦える試合が少なくなる可能性もある。1試合を大事に戦っていきたい。全日本総合で結果を残して、来年からのステップにつなげていきたいです。
取材・文・写真/平野貴也
【過去の大会結果】
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