世界のトッププレーヤーたちが熱戦を繰り広げるBWFワールドツアー・熊本マスターズジャパン(Super500/熊本県立総合体育館)。昨年から新たに日本で始まった国際大会は、今年も大盛況。ここでは、大会3日目を戦った注目選手たちのコメントを紹介する。
志田千陽(右)&松山奈未
女子ダブルス
2回戦は櫻本絢子/五十嵐有紗に2-0で勝利
――試合を振り返って
志田 相手のそれぞれの選手には、今まで何回も負けている。勢いもあるし、向かってくると思っていましたが、自分たちも押し返す気持ちでプレーできたのがよかったです。五輪レースを経験して、以前より、日本ペア対決も気負わずに、プレーに集中できるようになっています。今日はすごくよかったので、その感覚を忘れないようにしたいです。
松山 (組み替えたばかりのペアに)負けられないと思っていました。相手はプレーの質が高い2人なので、まだまだ自分は挑戦者だなという前向きな気持ちになれた。それが試合にも表れて、今日は勝てたのかなと思います。
――松山選手は、初戦の緊張から比べると平常心でプレーできたか
松山 昨日の(あまりよくない)状態でも、地元で勝てたところはすごく自信を持っていいと思いました。今日も負けられないし、勝ちたいと思うところで不安はありましたけど、自分たちを挑戦者と思えたところがよかったと思います。
――櫻本/五十嵐のプレーをどう感じたか
志田 五十嵐選手は(中西)貴映ちゃんと組んだペアで何回も対戦していて、本当にネット前のさわりがすごい。そこで勝負しちゃいけないと思って避けるようにしたので、機能させなかったと思います。五十嵐選手はミックスダブルスをやっていた選手なので、後ろからの展開は、前衛に比べるとまだ怖さがないかなと思いました。ただ、ディフェンスは2人ともすごく堅い。自分たちが(強打を)打ってこじ開けたいけど、我慢しなければいけないところは、ストレスを感じながらやっていました。ディフェンスの堅さは怖いし、もっと風のある体育館でやると、前の速さが生かされるので、そこは(今後の対戦相手となったときに)怖いなと思いました。
――圧倒した第1ゲームから、第2ゲームは終盤まで競る展開
松山 1ゲーム目がうまくいき過ぎていたので、2ゲーム目は競ると思っていました。そこから勝負だと思っていました。
――地元で期待を受ける大会で準々決勝進出。ここから先の意気込みは?
志田 五輪が終わってから体調もそうですけど、モチベーションがなかなかついてこない。自分ではしっかりとやりたいと思っていても、いい状態で試合ができているわけではないところに、モヤモヤとした気持ちを感じています。その中で、今回は地元の力もあると思いますが、五輪後では一番しっかりと試合に(気持ちが)入り込めていると感じている。ここが(心身の)コンディション的にも(前向きに戦える)チャンスだなと思っています。この大会をきっかけに、何かつかめたら。あと、今年はまだ優勝がない。毎年、1個は勝てていたけど、今年は、もう2、3回しかチャンスがないので、今年初の優勝をめざしたいです。
松山 去年が1回戦負け。今年は2回勝つことができて、もう1回試合をできるのがうれしいです。今大会は、頭を使ってどこまでやれるかというテーマでやりたいと思っています。次の試合で、もう1回試しながら、優勝をめざして頑張ります。
取材・文・写真/平野貴也
【過去の大会結果】
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