8月1日に開催されたパリオリンピック・バドミントン競技(会場:ポルト・ドゥ・ラ・シャペル・アリーナ)6日目は、各種目の決勝トーナメントが行なわれた。予選リーグを突破した精鋭たちによる戦いは、どの試合も熱戦が続いている。ここでは午後のセッションに登場した海外選手の結果を中心にお伝えする。
午後のセッションでは、混合ダブルスの準決勝と男子ダブルス、女子ダブルスの準々決勝など注目カードが行なわれた。混合ダブルスで決勝に進出したのは、鄭思維(ツェン・シーウェイ)/黄雅瓊(ファン・ヤーチョン)と韓国の金ワンホ(上写真・右)/鄭ナウンの2ペア。鄭思維/黄雅瓊は日本の渡辺勇大/東野有紗を2-0のストレートで退け、東京五輪から2大会連続となる決勝進出。金ワンホ/鄭ナウンは、同国対決となった徐承宰(ソ・スンジェ)/蔡侑玎(チェ・ユジュン)との激しい競り合いを制して、決勝の切符を獲得した。韓国勢にとっては、同種目で久々の決勝進出。2008年北京五輪で金メダルを手にした李龍大(イ・ヨンデ)/李孝貞(イ・ヒョージュン)以来となる、同種目での頂点到達をねらう。
男子ダブルスは、第1シードの王昶(ワン・チャン/上写真・右)/梁偉鏗(リャン・ウェイカン/中国)が、インドネシアのアルフィアン/アルディアントとの激戦を24−22、22−20で勝利。準決勝進出を決めた。2022年世界選手権王者のアーロン・チア/ソー・ウィーイク(マレーシア)は、インドのシェティ/ランキレッディ(インド)を下し、ヨーロッパの雄・アストルップ/ラスムセン(デンマーク)は、韓国の徐承宰/カン・ミンヒュクを19本、20本で退けベスト4入りを決めた。また、前回大会の金メダリスト・王齊麟(ワン・チーリン)/李洋(リーヤン/台湾)も、タイペアを下して五輪連覇に近づいている。
シングルスは男女とも決勝トーナメント1回戦が行なわれ、男子ではリー・ジジャ(マレーシア)が地元フランスのトマ・ジュニア・ポポフに勝利。インド対決となったラクシャ・センとプラノイ・H.S.の試合は、後輩のセンが快勝し、準々決勝に駒を進めた。中国の李詩灃(リ・シフェン)と2021年世界選手権王者のロー・ケンイゥ(シンガポール/上写真)の対戦は、ロー・ケンイゥが2-0のストレート勝利を飾り、ベスト8進出を果たした。
女子シングルスは、2016年リオ五輪金メダルのキャロリーナ・マリーン(スペイン/上写真)や東京五輪4位の何冰嬌(へ・ビンジャオ/中国)が準々決勝に進出。3大会連続のメダル獲得をねらったプサルラ・V.シンドゥ(インド)は、何冰嬌に敗れて上位進出はならなかった。
8月2日の午後のセッションの結果は以下の通り。
【男子シングルス】
▼決勝トーナメント1回戦(8月1日)
リー・ジジャ(マレーシア)②〔21−13、24−22〕0●トマ・ジュニア・ポポフ(フランス)47分
ラクシャ・セン(インド)②〔21−12、21−6〕0●プラノイ・H.S.(インド)39分
ロー・ケンイゥ(シンガポール)②〔23−21、21−15〕0●李詩灃(中国)55分
▼準々決勝(8月2日)
石宇奇(中国) − クンラビット・ビティサラン(タイ)
アンダース・アントンセン(デンマーク) リー・ジジャ(マレーシア)
周天成(台湾) − ラクシャ・セン(インド)
ロー・ケンイゥ(シンガポール) − ビクター・アクセルセン(デンマーク)
【女子シングルス】
▼決勝トーナメント1回戦(8月1日)
山口茜②〔21−6、21−13〕0●スパニダ・カテソン(タイ)33分
キャロリーナ・マリーン(スペイン)②〔12−21、21−9、21−18〕1●ベイウェン・ツァン(アメリカ)70分
何冰嬌(中国)②〔21−19、21−14〕0●プサルラ・V.シンドゥ(インド)56分
グレゴリア・マリスカ・トゥンジュン(インドネシア)②〔21−4、8−21、23−21〕1●金ガウン(韓国)55分
大堀彩②〔11−21、21−14、24−22〕1●イェオ・ジャミン(シンガポール)65分
▼準々決勝(8月3日)
アン・セヨン(韓国) − 山口茜
ラチャノック・インタノン(タイ) − グレゴリア・マリスカ・トゥンジュン(インドネシア)
大堀彩 – キャロリーナ・マリーン(スペイン)
何冰嬌(中国) − 陳雨菲(中国)
【男子ダブルス】
▼準々決勝(8月1日)
王昶/梁偉鏗(中国)②〔24−22、22−20〕0●アルフィアン/アルディアント(インドネシア)52分
A・チア/ソーWY(マレーシア)②〔18−21、21−14、21−16〕1●シェティ/ランキレッディ(インド)64分
アストルップ/ラスムセン(デンマーク)②〔21−19、22−20〕0●徐承宰/カン・ミンヒュク(韓国)57分
王齊麟/李洋(台湾)②〔21−14、21−17〕0●キッティヌポン/スパク(タイ)41分
▼準決勝(8月2日)
王昶/梁偉鏗(中国) − A・チア/ソーWY(マレーシア)
王齊麟/李洋(台湾) − アストルップ/ラスムセン(デンマーク)
【混合ダブルス】
▼準決勝(8月1日)
金ワンホ/鄭ナウン(韓国)②〔21−16、20−22、23−21〕1●徐承宰/カン・ミンヒュク(韓国)77分
鄭思維/黄雅瓊(中国)②〔21−14、21−15〕0●渡辺勇大/東野有紗39分
▼決勝(8月2日)
鄭思維/黄雅瓊(中国) − 金ワンホ/鄭ナウン(韓国)
▼3位決定戦(8月2日)
渡辺勇大/東野有紗 – 徐承宰/蔡侑玎(韓国)
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取材/バドミントン・マガジン編集部
写真/Getty Images