3月15日に開催されたBWFワールドツアー・全英オープン(バーミンガム・Super1000)4日目は、各種目準々決勝が行なわれた。ライバルたちと熱戦を繰り広げている日本勢は、男子シングルスを除く4種目が準決勝に進出した。
【結果】
女子シングルスは、山口茜(上写真)がインドネシアのグレゴリア・マリスカ・トゥンジュンと対戦。第1ゲームは山口が序盤から先行。12連続ポイントで一気にリードを広げると、そのまま突き放して21-10で制した。第2ゲームに入ると、調子を取り戻したトゥンジュンとの激しい点の奪い合いに。相手の鋭いカットに苦戦した山口は、20オールから2連続失点を喫し、勝負の行方はファイナルゲームに持ち越された。
ファイナルゲームに入っても、お互い主導権を譲らない展開。前半からトゥンジュンがわずかにリードするも、山口もしっかり追走。ゲーム中盤、14-16からスピードを上げた山口が、5連続得点を奪って逆転に成功。ねばる相手を21-18で振り切った山口が、準決勝進出を決めた。
女子ダブルスは、3ペアが準々決勝に登場。櫻本絢子(上写真・右)/宮浦玲奈は、マレーシアのタン/ティナーとの勝負に挑むと、第1ゲームは11-21で先制を許す。第2ゲームは、10-13から櫻本/宮浦が6連続ポイントで逆転すると、19-18から再び抜け出して最終ゲームへ。ファイナルゲームも最後まで気が抜けない戦いとなったが、守備で崩れなかった櫻本/宮浦が21-18で振り切って勝利。準決勝の切符をつかんだ。
世界ランク2位の李紹希(イ・ソヒ)/ベク・ハナ(韓国)との対戦となったのは、苦しみながらも1、2回戦を勝ち上がった福島由紀/廣田彩花。五輪出場への可能性を少しでも残しておきたい二人は、強敵を相手に第1ゲームは16-17と接戦に持ち込んだ。しかし、終盤に抜け出されて16-21で第1ゲームを失うと、第2ゲームも12-11とねばり強く戦ったが、後半に連続失点。最後は15-21で敗れはしたが、廣田のケガがある中でベスト8の結果を残した。志田千陽/松山奈未は、タイの姉妹ペア、ヌンタカン/ベンヤパと対戦。接戦も予想された勝負は、第1ゲーム途中に相手が棄権したため、最後まで戦わずにベスト4進出が決定。準決勝は、櫻本/宮浦と志田/松山の日本ペア対決が決まった。
混合ダブルスの渡辺勇大(上写真・右)/東野有紗は、韓国の若手ペアに2-0のストレート勝ち。相性のいい全英でベスト4進出を決めた。男子ダブルスは、保木卓朗/小林優吾が底力を発揮。中国の何濟庭(ヘ・ジティン)/任翔宇(ルン・シァンユ/中国)との対戦では、第1ゲームこそ14-21で落とした保木/小林だったが、第2 ゲームは相手の得意なドライブ戦を封じて21-15。最終ゲームも主導権を握った保木/小林が、21-9で封じて準決勝の切符をつかんだ。男子シングルスの渡邉航貴は、フランスのクリスト・ポポフに17本、10本に抑え込まれ、上位進出はならなかった。
3月15日(準々決勝)の結果、3月16日(準決勝)の対戦カードは以下の通り。
【男子シングルス】
▼準々決勝(3月15日)
アンソニー・S・ギンティン(インドネシア)②〔8−21、21−18、21−19〕1●ビクター・アクセルセン(デンマーク)69分
クリスト・ポポフ(フランス)②〔21−17、21−10〕0●渡邉航貴45分
ラクシャ・セン(インド)②〔20−22、21−16、21−19〕1●リー・ジジャ(マレーシア)71分
ジョナタン・クリスティ(インドネシア)◯〔21−12、キケン〕0●石宇奇(中国)23分
▼準決勝(3月16日)
アンソニー・S・ギンティン(インドネシア) − クリスト・ポポフ(フランス)
ラクシャ・セン(インド) − ジョナタン・クリスティ(インドネシア)
【女子シングルス】
▼準々決勝(3月15日)
アン・セヨン(韓国)②〔21−16、21−19〕0●韓悦(中国)46分
山口茜②〔21−10、20−22、21−18〕1●グレゴリア・マリスカ・トゥンジュン(インドネシア)62分
戴資穎(台湾)②〔16−21、21−16、22−20〕1●何冰嬌(中国)75分
キャロリーナ・マリーン(スペイン)②〔21−17、21−15〕0●陳雨菲(中国)55分
▼準決勝(3月16日)
山口茜 − アン・セヨン(韓国)
戴資穎(台湾) − キャロリーナ・マリーン(スペイン)
【男子ダブルス】
▼準々決勝(3月15日)
A・チア/ソーWY(マレーシア)②〔21−14、21−11〕0●マウラナ/フィクリ(インドネシア)31分
李哲輝/楊博軒(台湾)②〔21−13、21−17〕0●スパク/キッティヌポン(タイ)27分27分
保木卓朗/小林優吾②〔14−21、21−15、21−9〕1●何濟庭/任翔宇(中国)53分
アルディアント/アルフィアン(インドネシア)②〔21−14、24−22〕0●王齊麟/李洋(台湾)45分
▼準決勝(3月16日)
A・チア/ソーWY(マレーシア) − 李哲輝/楊博軒(台湾)
保木卓朗/小林優吾 – アルディアント/アルフィアン(インドネシア)
【女子ダブルス】
▼準々決勝(3月15日)
櫻本絢子/宮浦玲奈②〔11−21、21−18、21−18〕1●タン/ティナー(マレーシア)73分
志田千陽/松山奈未◯〔6−0、キケン〕●ヌンタカン/ベンヤパ(タイ)3分
金昭英/孔熙容(韓国)②〔15−21、21−18、21−18〕1●鄭雨/張殊賢(中国)81分
李紹希/ベク・ハナ(韓国)②〔21−16、21−15〕0●福島由紀/廣田彩花54分
▼準決勝(3月16日)
櫻本絢子/宮浦玲奈 – 志田千陽/松山奈未
金昭英/孔熙容(韓国) − 李紹希/ベク・ハナ(韓国)
【混合ダブルス】
▼準々決勝(3月15日)
鄭思維/黄雅瓊(中国)②〔21−11、21−19〕0●フェルディナンシャー/ウィジャジャ(インドネシア)40分
馮彦哲/黄東萍(中国)②〔21−15、21−8〕0●鄧俊文/謝影雪(香港)36分
タベリング/ピキ(オランダ)②〔11−21、21−19、21−19〕1●葉宏蔚/李佳馨(台湾)53分
渡辺勇大/東野有紗②〔21−15、21−17〕0●金ワンホ/鄭ナウン(韓国)41分
▼準決勝(3月16日)
鄭思維/黄雅瓊(中国) − 馮彦哲/黄東萍(中国)
渡辺勇大/東野有紗 – タベリング/ピキ(オランダ)
【コメント】
3日目(3月14日)
2日目(3月13日)
初日(3月12日)
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構成/バドミントン・マガジン編集部
写真/BADMINTONPHOTO、Getty Images