日本一を争う「第77回全日本総合バドミントン選手権」が、東京・武蔵野の森総合スポーツプラザで12月25日に開幕した。大会3日目が行なわれた27日は、各種目の2回戦を実施。ここでは注目選手たちのコメントを紹介する。
山北奈緒（手前）＆須藤海妃
（ふたば未来学園高）
女子ダブルス2回戦：坂中琴音／兒玉亜依（立命館大）に21−15、15−21、21−11で勝利
山北 ここまできたら勝ちたいという気持ちが強かったので、今日もすごい緊張はしました。最初はよかったんですけど、途中から気持ちで押されてしまった部分があったと思います。今回の女ダブの中なら、自分たちはチャンスがあるところに入っている。B代表として勝たないといけないという気持ちもあったので、（ベスト8が決まっても）まだ満足はできていないです。
須藤 1ゲーム目にすごく攻めていけましたが、2ゲーム目で攻撃が決まらなくなった時に、 我慢が必要になっていました。自分がそこで結構ミスをしてしまったけど、3ゲーム目はしっかり悪いところ自分で立て直せたし、奈緒もコーチもいろいろ声かけてくれたので、そこから自分らしいプレーができたと思います。
青木もえ（右）＆長廻真知
（筑波大）
女子ダブルス2回戦：中西貴映／岩永鈴（BIPROGY）に21-11、21-9で勝利
青木 総合という舞台で勝つことで、大学生も勝てる力があるというのを証明したかったので、ベスト8に入れてうれしいです。去年の総合はベスト16の結果で終わってしまったので、今回はベスト8を目標にしていました。今回、8に入れたので、さらに上をめざして頑張りたいなと思ってます。総合までの期間に練習してきたことを出せたのもよかったです。
長廻 相手は実業団選手ですが、しっかりと自分たちから向かっていって、得意な形をつくろうとチャレンジし続けられました。相手を見ながら空いてるスペースに落としたり、私が積極的に前に入って、青木が後ろからの強い球を打つ形をつくれたのがよかったと思います。私たちのペアは長身の青木からの強い球での攻撃が武器なので、青木が強い球を打てるようにしっかり前に入って球をつくるというのが私の役割。それを積極的にやっていくようにしています。ただ、この1カ月は私が後ろで、青木が前というパターンも練習してきました。
中西貴映＆岩永鈴
（BIPROGY）
――本調子ではなかった
中西 昨日の1回戦で、私が右足のふくらはぎを肉離れしてしまいました。昨日の時点で、もう無理かなという感じで、これが（全日本）総合じゃなかったら棄権を選択するくらいに痛かったのですが、この大会にかける思いがあったので、やれることをやって試合に臨みました。いつものプレーができない中でも（勝つ）方法を見つけて、なんとか耐えられればと思いましたが……。
岩永 コーチ陣からは（影響を）あまり考え過ぎずに、自分のできることをやろうと言われていましたし、自分も考えないようにやろうとはしていたのですが、やっぱり、いつもとは（パートナーの動きが違うので）気にしてしまいました。
――この大会にかけていた思いは？
中西 昨年、ベスト8で負けてA代表からB代表に落ちていて、自分たち自身が安全なポジションだとは思っていませんし、もう一度、A代表にいってやりたい思いがあります。上の3ペアが欠場しましたけど、優勝をすれば自分たちもA代表に選ばれるチャンスがあると思っていたので……。
――負傷の具合は？
中西 昨日の試合中、1ゲームの終盤でピキッと痛みがあったのですが、そのときは違和感という程度でした。でも、第2ゲームの3点目くらいでハッキリと痛みが走って、もう多分（十分に動くのは）無理だなと思ったのですが、今日の2ゲーム目でもまた痛くなってしまいました。ただ、今日は、相手のプレーもすごくよくて、万全であれば絶対に勝てたとか、そういうふうには思っていません。またしっかりと体の調子を整えて、もう一回、頑張っていかないといけないと思っています。
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取材・構成／吉井信行、平野貴也、バドミントン・マガジン編集部
写真／菅原淳
