日本一を争う「第77回全日本総合バドミントン選手権」が、東京・武蔵野の森総合スポーツプラザで12月25日に開幕した。大会2日目が行なわれた26日は、各種目の1回戦を実施。ここでは注目選手たちのコメントを紹介する。
加藤佑奈（右）&廣上瑠依
（再春館製薬所）
女子ダブルス1回戦：宮崎淳美／三輪朋香（法政大）に23−21、21−9で勝利
――第1ゲームを苦しみながら制した
廣上 去年は、この大会で1没（1回戦負け）という結果。1年間、この大会に向けた、自分たちの思いはすごく強かったのかなと思います。それが（動きの）硬さになって、第1ゲームは、相手に合わせるプレーが多くなってしまった印象がありました。第2ゲームは、自分たちから仕掛けにいく展開に変えられたので、そこはすごくよかったと思います。
加藤 1ゲームは、始めにリードしましたが、途中で追いつかれる展開。その中で、この1ゲームを取り切りたい気持ちと、その中でも焦りすぎないようにという気持ちでやっていて、仮に取られても2ゲームで取り返すしかないとも思っていました。去年、それで0-2で負けたということもありますが、去年の今とはまた違うのかなという思いもあり、1ゲームを取り切れてよかったです。
――去年の今とは違う？
加藤 もちろん、去年も勝ちたい気持ちはありましたが（苦しいときの）脆さが2人の中にありました。そこを今年は埋めて入ろうというか、そういう風に思ってこの大会に臨んでいるので、負けられない中でも、去年とは違う（臨み方だ）からこそチャレンジできるというか。そういう気持ちで入れていたのではないかと思っています。
山北奈緒&須藤海妃
（ふたば未来学園高）
女子ダブルス1回戦：舟橋佳歩／山口萌（レゾナック）に21−18、14−21、21−19で勝利
山北 去年も一回戦で負けてしまって。でも今年はやっぱり3年間の集大成で、2人で組めるのも最後なんで。ていう気持ちで最初から入ってて。でもやっぱり、相手は実業団の選手なので、1ゲーム目は取れても2ゲーム目は踏ん張ってくるのはわかってて、気持ち的にもこう引いてしまった部分もあるんですけど、最後はやっぱり気持ちで負けたくないっていう気持ちが しっかり出せたのかなと思います。目標はベスト8に入ることは多分難しいので、そこを2人でチャレンジできたらいいかなと思います。
須藤 コートの入るところで飛んだり飛ばなかったりとか、プレースタイルを変えてプレーできたというか、自分が前入ってしっかり触れたし。でも、3ゲーム目はちょっと引いてしまった部分あったんですけど、やっぱり奈緒がいつも通り気持ちとかプレーで押してくれたんで、自分の最後まで集中力切らさずできたのはよかったかなと思います。
横内美音&平本梨々菜
（青森山田高）
女子ダブルス1回戦：小方里羽／去来川琴葉（龍谷大）に10−21、19−21で敗戦。
――第2ゲームは競ったけど、取り切れなかった
平本 ラリーが長い展開になりましたが、ラリーをした時は自分たちの得点になっていたので、そこは自信を持ってプレーできました。でも、相手がレシーブから攻めに持っていく展開をつくってきた時に、自分たちのレシーブにミスが出てしまいました。もっと工夫をして余裕を持ってプレーできたらよかったと思います。
横内 平本も言ったように、自分たちは足があるので、長いラリーは自信を持ってできたのですが、相手がレシーブから早いタッチで前に詰めてきました。それに対して、自分たちは遅いタッチになって、レシーブに回ったときにミスが出たり、レシーブに回ったときにタイミングが合わなくなってしまいました。
――第1ゲームからの改善点は？
平本 （細かいタッチのラリーで）相手にさわり負けしてしまったところもありましたし、自分たちからのミスがすごく多くて、もったいない点数を与えてしまうことが多かったのですが、2ゲーム目はミスをなるべく減らすことができました。
――横内選手は、シングルスでB代表の仁平菜月選手と1-2の勝負もできていた
横内 格上の選手だったので、自分はチャレンジャー精神でいきました。1ゲームは気持ちで押して勝てましたが、第2、3ゲームになると、やっぱりフィジカルの部分で自分は足が出なくなってしまい、決めにいこうとして、先にミスをしてしまいました。相手より我慢ができなくて負けたと思っています。それでも、自分の通用するところも見つかりましたし、高校生同士の試合よりも相手がラリーでコートを大きく使ってきたので、自分も（対抗して）そういうプレーができたのは収穫だったと思います。（来年にどうつなげたい？）高校で最後の年でもあるので、選抜やインターハイで優勝できるように頑張って、またこの総合にきてよい結果が出せるように頑張りたいです。
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取材・構成／吉井信行、平野貴也、バドミントン・マガジン編集部
写真／菅原淳
