11月26日に開催されたBWFワールドツアー・中国マスターズ(深圳/Super750)最終日は、各種目決勝戦が行なわれた。日本勢は、男子シングルスと女子ダブルスで決勝に進出。同国決勝を制した奈良岡功大、志田千陽/松山奈未が頂点に立った。
女子ダブルスは、ともに準決勝で強敵を下した志田千陽/松山奈未(上写真・右)と福島由紀/廣田彩花が、決勝の舞台で激突。12月のワールドツアーファイナルズ(中国・杭州)の出場権は志田/松山の手に渡ったが、五輪レースを競り合う2ペアにとっては負けられない戦いだ。
試合は第1ゲームから接戦に。開始直後に5連続ポイントでリードする福島(上写真・左)/廣田に対し、志田/松山もすぐに4連続得点で主導権を渡さない。中盤に入っても取っては取られの激しい競り合いとなったが、志田/松山が18オールから3連取して第1ゲームを先制した。
第2ゲームを取り返したい福島/廣田だったが、志田/松山の勢いを止められず。志田/松山は常にリードを保ちながら試合を進め、最後は21-11で締めて優勝。7月のカナダOP(S500)以来となるツアー優勝をつかみ取った。
女子ダブルスの後に組まれた、男子シングルス決勝戦。ここでは奈良岡功大(上写真)と西本拳太が優勝をかけてぶつかった。
西本は、ここで優勝すればワールドツアーファイナルズの出場が見えてくる状況。一方の奈良岡は、ワールドツアー上位大会で念願のタイトルを獲得できるチャンス。どちらも負けられない理由がある中、第1ゲームを先制したのは奈良岡だ。連続得点などで10-4、16-11とリードを保ちながら試合を進め、後半は17-13から4連続得点で先制をつかむ。初優勝が目前となった第2ゲームも、序盤から先行した奈良岡が西本の追走をしっかり振り切り、21-13でフィニッシュ。同国決勝を2-0で制した奈良岡が、WT上位大会で初の栄光をつかんだ。
その他の3種目は、地元中国がすべて制覇。混合ダブルスは、世界ランク1位の鄭思維(ツェン・シーウェイ)/黄雅瓊(ファン・ヤーチョン/上写真・左)が、今年の世界選手権王者の徐承宰(ソ・スンジェ)/蔡侑玎(チェ・ユジュン/韓国)を10本、11本に抑えて優勝。熊本マスターズ(S500)からの2週連続優勝を飾った。
中国の陳雨菲(チェン・ユーフェイ)と韓悦(ハン・ユェ)の同国決勝となった女子シングルスは、ファイナルゲームに突入したところで韓悦が途中棄権。先輩の陳雨菲が、地元タイトルを獲得した。男子ダブルスは、シェティ/ランキレッディ(インド)との激しい戦いを、世界ランク1位の王昶(ワン・チャン)/梁偉鏗(リャン・ウェイカン)がファイナルゲーム19本で制し優勝を果たしている。
26日決勝戦の結果は以下の通り。
【男子シングルス】
奈良岡功大②〔21−13、21−13〕0●西本拳太52分
【女子シングルス】
陳雨菲(中国)○〔18−21、21−4、キケン〕●韓悦(中国)39分
【男子ダブルス】
王昶/梁偉鏗(中国)②〔21−19、18−21、21−19〕1●シェティ/ランキレッディ(インド)71分
【女子ダブルス】
志田千陽/松山奈未②〔21−18、21−11〕0●福島由紀/廣田彩花51分
【混合ダブルス】
鄭思維/黄雅瓊(中国)②〔21−10、21−11〕0●徐承宰/蔡侑玎(韓国)31分
文/バドミントン・マガジン編集部
写真/BADMINTONPHOTO