11月25日に開催されたBWFワールドツアー・中国マスターズ(深圳/Super750)5日目は、各種目準決勝が行なわれた。日本勢は、男子シングルス3選手、女子ダブルス3ペアが決勝の切符をかけて海外のライバルたちと熱戦を繰り広げた。
女子ダブルスは福島由紀/廣田彩花が中国の陳清晨(チェン・チンチェン)/賈一凡(ジャ・イーファン)、志田千陽/松山奈未が韓国の鄭ナウン/金ヘジョンと対戦。12月のワールドツアーファイナルズの出場権獲得に向け、この大会で優勝が絶対条件となる福島/廣田。一方、志田/松山は準決勝を勝ち抜けばWTファイナルズのランキングポイントで日本2番手を確保することができるため、どちらにとっても負けられない勝負となった。
先に準決勝で勝利をつかんだのは、福島/廣田だ。地元優勝に向けて重圧がのしかかる中国ペアを相手に、第1ゲームを14-21で奪われる展開。しかし、第2ゲームは中盤以降に福島/廣田がペースを握って21-16で取り返す。最終ゲームにもつれた試合は、福島/廣田が10-11から8連続得点で一気に中国ペアを突き放す。最後も相手の追走を振り切り、21-15で福島/廣田が勝利。決勝進出を決めた。
これでツアーファイナルズに向けて決勝進出が必要となった志田(上写真・手前)/松山。韓国ペアとの勝負は第1ゲーム、8-7、11-10、13-11とスコアが接近したまま進んだが、後半は志田/松山が連続ポイントで差を広げて21-13で先制。第2ゲームに入ると日本ペアが11-8で折り返したものの、ここから7連続失点で逆転を許す展開に。しかし、諦めない志田/松山も、連続得点でじわじわ追いつくと、終盤は18-20から20オールに持ち込む。さらに攻撃の手を緩めなかった志田/松山は、そのまま一気にポイントを重ねて22-20で勝利。2-0のストレート勝ちを決めた志田/松山が決勝に勝ち進み、ツアーファイナル出場権を手中におさめた。
男子は奈良岡功大(上写真・右)、常山幹太(右)、西本拳太の3選手が、Super750の準決勝に揃って進出。奈良岡と常山が決勝の切符をかけて戦い、奈良岡が2-0で勝利をつかむ。第1ゲームは序盤に5-0と先行した奈良岡が、そのままリードを保ち21-15で先制する。第2ゲームに入ると、常山がしぶとくラリーをつないでポイントをつかみ、中盤15-11。しかし、奈良岡も負けじと食らいついて15オールにすると、最後の競り合いを奈良岡が制して21-19で勝利。奈良岡が決勝進出を決めた。
もう一つの準決勝は、西本(上写真)が中国の趙俊鵬(ツァオ・ジュンペン)との勝負に挑み、2-0で快勝。第1ゲームは激しい競り合いの中から西本が21-17で先制する。第2ゲームは6-4から大きく点差を広げた西本がそのままポイントを積み重ねて21-8。西本が決勝の切符をつかみ、男子シングルス決勝は日本人対決が決まった。
25日準決勝の結果、26日決勝戦の対戦カードは以下の通り。
【男子シングルス】
▼準決勝(11月25日)
奈良岡功大②〔21−15、21−19〕0●常山幹太69分
西本拳太②〔21−17、21−8〕0●趙俊鵬(中国)39分
▼決勝(11月26日)
奈良岡功大 – 西本拳太
【女子シングルス】
▼準決勝(11月25日)
韓悦(中国)②〔21−14、21−18〕0●王祉怡(中国)49分
陳雨菲(中国)②〔21−16、21−15〕0●金ガウン(韓国)46分
▼決勝(11月26日)
陳雨菲(中国) − 韓悦(中国)
【男子ダブルス】
▼準決勝(11月25日)
シェティ/ランキレッディ(インド)②〔21−15、22−20〕0●何濟庭/任翔宇(中国)50分
王昶/梁偉鏗(中国)②〔21−17、14−21、21−15〕1●陳柏陽/劉毅(中国)61分
▼決勝(11月26日)
シェティ/ランキレッディ(インド) − 王昶/梁偉鏗(中国)
【女子ダブルス】
▼準決勝(11月25日)
福島由紀/廣田彩花②〔14−21、21−16、21−15〕1●陳清晨/賈一凡(中国)90分
志田千陽/松山奈未②〔21−13、22−20〕0●鄭ナウン/金ヘジョン(韓国)59分
▼決勝(11月26日)
福島由紀/廣田彩花 – 志田千陽/松山奈未
【混合ダブルス】
▼準決勝(11月25日)
鄭思維/黄雅瓊(中国)②〔21−16、21−13〕0●馮彦哲/黄東萍(中国)41分
徐承宰/蔡侑玎(韓国)②〔21−17、21−13〕0●鄧俊文/謝影雪(香港)43分
▼決勝(11月26日)
鄭思維/黄雅瓊(中国) − 徐承宰/蔡侑玎(韓国)
文/バドミントン・マガジン編集部
写真/BADMINTONPHOTO