8月25日に開催されたBWF世界選手権2023(デンマーク・コペンハーゲン)5日目は、各種目の準々決勝が行なわれた。ここでは、ベスト4進出に向けて熱戦を繰り広げた日本代表選手の試合後のコメントを紹介する。
世界選手権の
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志田千陽(左)/松山奈未
女子ダブルス:準々決勝は陳清晨/賈一凡(中国)に1-2で敗戦
――前衛の陳清晨(チェン・チンチェン)選手を意図的に下げる作戦だったか
志田 相手の得意な形とは逆にして展開をつくっていけたらと、作戦として一つ、頭に入れていました。でも、逆に攻め急いで(後衛の)賈一凡(ジァ・イーファン)選手のフォアに捕まるところもありました。クオリティ、精度がまだまだ足りないと感じました。
――前後を逆にすることはできたけど、前で捕まったり、意識し過ぎてドライブがネットにかかった?
松山 そうですね。賈一凡選手もフォアの前衛は強い。抜けたと思っても(対応してて)いたり。その球が1点以上にダメージになるのですが、そこを気にしてたら、ほかのところが安易な球になってしまうなど、全体が見えていなかったかなと思います。
――最終ゲーム、中盤から最後に引き離された
志田 陳清晨選手のサービスがすごく上手なんですけど、それに対して、上げてしまった時の2人のディフェンスが少し下がりすぎていたと思います。相手のスマッシュはすごく走っていましたが、それに対して自分たちの対応が甘かったり、相手が詰めてきたのに対して後ろへ越えられなかったり。あるいは、前にしっかり落とせなかったり。落としても詰めがすごく速かったので。上げ球に対して1球目で決められたのもあり、2、3点、同じやられ方をした部分が痛かったです。
――攻撃されている場面でもドライブ戦では耐えていた
松山 (相手の)前衛を抜かないと前衛で決められてしまう場面が多かった。テイさん(中島慶コーチ)にもずっと「前衛を抜いて」と言われていました。でも、そこを抜こうとし過ぎて(後衛に強打され)逆にどんどん攻め込まれて……。今はどうしたらよかったのかわからないです。ディフェンスのもろさが出てしまったと思います。
――ベスト8の結果について
志田 世界選手権でメダルを取る目標でしたが、それを叶えられなかったのは、すごく悔しい。時間が経ったら、もっと悔しくなると思います。やっぱり、いい試合をしても負けは負け。ベスト8という結果は変わらない。でも、全部を出し切った結果だと思いますし、ここからどうするかがすごく大事になると思っています。
世界選手権の結果は、もうどうすることもできないけれど、これからどう過ごすかによって、五輪やこれから先のシダマツの成長につながっていくと思う。落ち込まずに「次は絶対にリベンジする」という気持ちで、もっともっと頑張んなきゃいけないなと思います。
――負けても力を出し切れた大会だった。その中で収穫は?
松山 自分たちの実力は、やっぱりここまでだったと痛感しました。でも、まだまだ上にいきたいですし、今日も絶対に勝てないという試合ではなかった。自分たちはもっとできると思って、自信につなげていきたいと思います。
取材・構成・写真/平野貴也