【全国中学校2023】ふたば未来学園女子が2019年以来の優勝！「6冠」へ第一歩を踏み出す＜女子団体＞

8月20日に開幕した第53回全国中学校大会（高知・春野総合運動公園体育館）。中学生の日本一を決める大会には、全国各地のブロック予選を勝ち抜いた精鋭たちが出場。各コートで熱戦を繰り広げた。大会2日目の21日は男女団体戦が行なわれ、優勝チームが決定。ここでは、ふたば未来学園（福島）が4年ぶりに優勝を飾った女子のダイジェストを紹介する。

男子ダイジェストはこちら

【ダイジェスト】

女子団体は大会初日に2回戦まで終わっており、2日目は準々決勝からスタート。第1シードのふたば未来学園は小山第二（栃木）、名古屋経済大市邨（愛知）に2-0で勝利し、先に決勝進出を決めた。逆のヤマからは、一昨年、昨年と2連覇中の青森山田（青森）が、埼玉栄（埼玉）、四天王寺（大阪）との激闘を2-1で制して勝ち上がった。

東北のライバル同士、ふたば未来学園と青森山田による決勝戦は、ダブルス2試合、シングルス1試合が3面同時にスタート。最初に決着がついたのは第2ダブルスだった。3年＆2年ペアの対決は、ふたば未来学園の山北莉緖／芳賀凛歩が、青森山田の鈴木彩未／小林佳依に2-0で勝利。自慢の攻撃力を発揮して、チームに勢いをつけた。

決勝戦では第2ダブルスの山北莉緖（右）／芳賀凜歩が先勝。チームの勝利につながる貴重なポイントを手にした

第1ダブルスは、ふたば未来学園の畠山想来／溝尾花奈と、青森山田の德永結妃／田村美月、エースペアが激突。ともに、準々決勝、準決勝と苦しい戦いを乗り越えてきたが、攻撃力、レシーブ力、コンビネーションと、高めてきた力と技をぶつけ合う、まさに激闘。第1ゲームは、ふたば未来学園の畠山／溝尾が21-15で先取。準決勝を終えたばかりだった德永／田村も、気力あふれるプレーを見せたが、最後まで攻め続けた畠山／溝尾が、第2ゲームも21-16で奪ってゲームオーバー。ふたば未来学園・大石夢陽と、昨年の個人女子単優勝の浅野真央によるシングルスは、第2ゲーム終盤で打ち切りとなった。

昨年の大会は、新型コロナウイルスの影響で大会直前にメンバーを入れ替えて臨んだ、ふたば未来学園。昨年の悔しさを経て、目標とする全種目制覇「男女6冠」に向け、まずは女子団体を制してみせた。

4年ぶりの優勝を決めたふたば未来学園。今大会はすべて2-0勝利で頂点まで駆け上がった

青森山田の第1ダブルスを担った德永結妃（左）／田村美月。決勝戦でねばり強く戦った勝利に一歩届かず

22日は、男女ダブルス・シングルスの2回戦から準々決勝が同会場で行なわれる（1回戦は21日に実施）。試合開始時間は9時の予定。

【優勝コメント】

優勝：ふたば未来学園高

齋藤亘監督

「正直、ホッとしているというのが、一番大きな気持ちです。選手たちの力や頑張りを見て、男子も女子も優勝を目標としてきましたが、実際に戦ってみると全然違う。全中はすべての中学生がかけてくる特別な舞台であり、本番の勝負は楽にいきません。たとえ第1シードであっても、最高のチャレンジャーになること。それができるかどうかがカギになると、話してきました。春先から掲げてきた『スーパー全力で戦う』という言葉を、選手たちが体現してくれた。最後の最後でいい戦いをしてくれて、ホッとしているというのが一番です」

畠山想来主将（右）

「ここ2年間は青森山田に全国1位の座を譲ってきて、自分たちがラストの年に優勝したいとずっと思っていました。団体戦だけじゃなく、個人戦も含めて6冠（男女全種目制覇）したいという目標が、チーム全員にあります。その中で、女子の団体戦が一番最初に全国の頂点に立てたことが、とてもうれしいです。みんな最後まであきらめないで戦っていたし、応援も全力でしてくれて力になった。みんなで一丸となって戦えました」