【世界選手権2023】「現場でベストコンディションをつくり、チームジャパンで頑張りたい」(朴柱奉HC)<監督コメント>

8月21日に開幕するBWF世界選手権2023(デンマーク・コペンハーゲン)に出場する日本選手団が17日、出発前の囲み取材に応じた。ここでは、大舞台でのメダル獲得をねらう日本チームを率いる朴柱奉(パク・ジュボン)ヘッドコーチのコメントを紹介する。

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朴柱奉ヘッドコーチ

――世界選手権の目標は?

2017年からずっと金メダルを取っていますが、今回が一番心配な大会です。五輪レースが始まりましたが、今の日本の強さは、以前ほどはパフォーマンスがうまくいっていません。(7月中旬から)韓国OP(Super500)、ジャパンOP(S750)、オーストラリアOP(S500)と連戦があり、帰ってきて短い合宿をして、今日出発。ケガをしている選手も結構いるので、準備段階ではベストにはできませんでした。

だけど、ミックスダブルスの渡辺勇大/東野有紗ペアが、ジャパンOPでは世界のトップの選手に勝って優勝。世界選手権でもチャンスはあると思いますが、やっぱり中国の3ペアは強いですし、タイのペアもいる。簡単ではないと思います。

山口茜選手は世界ランク2位で、アン・セヨン、陳雨菲(チェン・ユーフェイ/中国)、戴資穎(タイ・ツーイン/台湾)選手と勝負ができると思いますけど、合宿前に足をケガしたようで、合宿の前半はちょっと練習ができなかった。今は普通にできているので、現場でコンディションをつくって、3連覇ができればベストと思います。ただ、韓国のアンセヨンがピークを迎えているので、きつい勝負になる可能性があります。

女子ダブルスは3ペアが世界ランク4位、5位、7位で上位にいますけど、中国、韓国が結構強いので簡単ではありません。男子ダブルスは、保木/小林がどこまでできるかですね。今までの世界選手権で、一番きつい可能性がありますが、五輪レースの中で一番ポイントが高い大会です。現場でベストコンディションをつくって、チームジャパンで頑張りたいと思います。

――山口選手は女子シングルスで初の3連覇に挑戦

本人にも気持ちは絶対にあると思いますけど、今のコンディションで考えれば、韓国のアン・セヨン選手が強いです。一番強い相手だと思います。山口選手はジャパンOPの準々決勝でインドネシアのトゥンジュン選手に負けましたし、アン・セヨン、陳雨菲、戴資穎と戦う前も気をつけないといけません。アクシデントが起こる可能性もあるので1回戦から集中して臨んでほしいです。

――混合ダブルスの渡辺/東野ペアは前回準優勝。この1年の成長は?

五輪レースではほとんどベスト4に入っているし、ジャパンOPの優勝は本当によかったと思います。本人も去年決勝で負けたので、世界選手権でのリベンジのイメージで頑張ると思います。

――女子ダブルスは、中国、韓国との勝負になる

日本の33ペアの中で、五輪レースでは松本/永原ペアがいいパフォーマンスができています。もう1回、中国や韓国ペアと勝負だと思います。福島/廣田ペアも自分たちのパフォーマンスができれば、ベスト4まではいけると思います。

――シングルス、ダブルスどちらも五輪の2枠をつかむのが難しい

厳しいですね。男子シングルスは奈良岡も今日(17日)の午前まで練習しましたけど、ケガなどで普通の練習ができませんでした。現場でどこまでコンディションをつくれるか。五輪レースでは、奈良岡ともう一人が出場できるように頑張ろうと思います。

女子シングルスも山口選手に続く2番手が、今一番近いのは大堀彩選手。なんとか16位までに入れるようにしたい。男子ダブルスは2番目がキツイかな。(2枠つかむには)8位までが条件なので。今は保木卓朗/小林優吾ペアが5位。古賀輝/齋藤太一が18位なので差があります。そういう意味では、女子ダブルスが2枠つかむ可能性が一番ある。ミックスダブルスには渡辺/東野ペアがいますけど、次のペアの8位以内に入るのが今は厳しいと感じています。

取材・構成・写真/平野貴也

投稿日:2023/08/18

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