【S/Jリーグ2022】再春館製薬所がヨネックスを2-0で制し、2大会ぶりのリーグ制覇！＜TOP4＆順位決定戦／女子＞

2月12日にバドミントンの国内最高峰リーグ『S/Jリーグ2022』TOP4トーナメント＆順位決定戦が、埼玉県さいたま市のサイデン化学アリーナで開催された。昨年11月に開幕したS/Jリーグは、約3カ月の期間でS＆Jブロックリーグを戦い、各ブロックの上位2チームがTOP4に進出。3位以下は、S＆Jブロックの同じ順位のチーム同士が激突した。ここでは、TOP4トーナメントの女子決勝および3位決定戦を中心に、ダイジェストでお伝えする。

【TOP4】

決勝■再春館製薬所vs ヨネックス

世界トップクラスを擁する再春館製薬所と、少数精鋭ながら固定メンバーで着実に決勝まで勝ち上がってきたヨネックス。日本代表選手らが登場した至高の頂上決戦は再春館製薬所が2-0で制し、2大会ぶりのリーグ優勝を遂げた。

第1ダブルスは再春館製薬所が志田千陽（上写真・手前）／松山奈未、ヨネックスは櫻本絢子／宮浦玲奈の日本A代表ペアを起用。エースの真っ向勝負は、志田／松山が第1ゲームを先制。鋭い出足からスピーディーな展開に持ち込み、21-17でモノにした。対する櫻本／宮浦も攻撃の糸口を探りながらペースを握ろうとしたが、第2ゲームも志田／松山が引かずに応戦し21-18で勝利。再春館製薬所が優勝に王手をかける。

シングルスは世界女王の山口茜（上写真）に対し、ヨネックスも日本代表の髙橋明日香で勝負に出る。昨年の全日本総合・準決勝でも対決している2人だが、その時と同様に第1ゲームはスコアが接近。積極的に仕掛ける髙橋を21-19で振り切った山口が先制し、プレッシャーをかける。すると、続く第2ゲームも山口が主導権を握り、着々とポイントを加算。「安定感がある内容かといわれると、まだまだだった」と振り返った山口だが、最後はねばり強く戦う髙橋を21-16で下し、チームに2018年以来となる栄光をもたらした。

再春館製薬所は2018年以来のリーグ制覇。通算ではルネサス時代を含めて4回目、再春館製薬所としては3回目の優勝となった

再春館製薬所・池田雄一監督

「志田／松山が最初に2-0で勝ちきり、山口がその勢いをしっかりと勝ちにつなげてくれた。簡単な試合ではなかったですが、しっかり2-0で踏ん張ってくれたところが、今のチームの強さかなと思います。メンバー的に見ると優勝して当たり前に思われるけど、その当たり前をしっかり達成できた選手たちを褒めたいと思います」

▼TOP4・決勝

再春館製薬所（Jブロック2位）２−０　ヨネックス（Sブロック2位）

志田千陽／松山奈未②〔21−17、21−18〕０●櫻本絢子／宮浦玲奈

山口茜②〔21−19、21−16〕０●髙橋明日香

第1ダブルスで好勝負を演じたヨネックスの櫻本（右）／宮浦だったが、志田／松山にあと一歩届かず

3位決定戦■BIPROGY vs北都銀行

前日の準決勝、北都銀行は再春館製薬所に、BIPROGYはヨネックスにそれぞれ敗戦。失意の中で挑んだ3位決定戦は、北都銀行が2-0のストレートで勝利した。

第1ダブルスから日本A代表の松本麻佑／永原和可那を起用した北都銀行に対し、BIPROGYも昨年の全日本総合ベスト4の大竹望月／髙橋美優で白星をねらうオーダー。すると、その勝負を制したのは松本／永原。第1ゲームこそ大竹／髙橋の15-21で奪われる展開となったが、第2ゲーム以降は冷静に試合を運んで逆転勝利。シングルスも同じく北都銀行の川上紗恵奈（上写真）が、BIPROGYの香山未帆に対して第1ゲーム23-21の接戦をモノにすると、続く第2ゲームも21-18で制し、北都銀行がリーグ3位の座を守った。

今季Jブロックを1位通過した北都銀行。準決勝は敗れたが、3位決定戦をしっかり制した

▼TOP4・3位決定戦

北都銀行（Jブロック1位）２−０　BIPROGY（Sブロック1位）

松本麻佑／永原和可那②〔15−21、21−17、21−17〕１●大竹望月／髙橋美優

川上紗恵奈②〔23−21、21−18〕０●香山未帆

BIPROGYの第1ダブルス・大竹（左）／髙橋は、日本A代表の松本／永原に善戦。惜しくも勝利には届かなかったが、健闘をみせた

【順位決定戦】

TOP4決勝・3位決定戦と並行して行なわれた5・6位決定戦は、今季S/Jリーグ初参戦の丸杉が、ACT SAIKYOを相手に2-1で勝利。シーズン成績を5位とした。

日本A代表の福島由紀／廣田彩花を分けて起用した丸杉は、廣田が今井莉子とのペアで第1ダブルスに登場。ACT SAIKYOの大澤陽奈／倉島美咲を2-0のストレートで退けて先制ポイントをつかむ。続くシングルスは、ACT SAIKYOの齋藤栞が丸杉の内定選手・吉川天乃（倉敷中央高）を12本、15本に抑えて第2ダブルスにつなぐも、最後の白星を手にしたのは丸杉。第2ダブルスの福島由紀／川添麻依子が2-0で勝利を飾り、ブロック3位同士の対決を丸杉が制した。

ブロック4位同士の対戦となった7・8位決定戦は、NTT東日本が七十七銀行に2-0で勝利。第1ダブルスは、NTT東日本の鈴木陽向が内定選手の上杉杏（明治大）とのペアで先制。七十七銀行の毛利未佳／重信萌夏をファイナル勝負の末に2-1で退ける。すると、シングルスはリーグ初出場の中静朱里が、七十七銀行の内定選手・神山歩美（日本体育大）を17本、10本で制し、NTT東日本が勝利。NTT東日本は7位、七十七銀行は8位で今シーズンを終えた。