日本一を決める「第76回全日本総合選手権」が、12月25日に開幕。東京・武蔵野の森総合スポーツプラザを舞台に熱戦が展開されている。大会最終日の30日は、各種目決勝戦を実施。ここでは熱戦を繰り広げた選手たちのコメントを紹介する。
【女子ダブルス】
優勝
福島由紀/廣田彩花
(丸杉)
――決勝を振り返って
福島「世界選手権とジャパンOPに出られなかったので、久しぶりの日本の大会ということで、2人で楽しめればいいかなという気持ちで臨みました。その結果が優勝という形で終わることができて、すごくうれしく思います」
廣田「私自身は去年、ケガで総合に出られなくて、2年ぶりのフクヒロとしての出場でした。第1シード、第2シードのA代表ペアは棄権だったのですが、その中でも総合という舞台で優勝することができて、素直にうれしいです」
――ケガを乗り越えて、また優勝できた。どんな思いがあるか
福島「お互いにケガがあり、なかなか結果が出ない時期というか。仕方ないと思っていましたが、そんな2022年の中でも最後に優勝することができたというのは、来年につながる試合になったと思います。フクヒロらしいプレーがなかなかできていなかったのですが、今大会は全体的にフクヒロらしく戦えたんじゃないかなと思います。修正すべきところは修正して、これを引き続きやっていければ」
廣田「私自身、ヒザのケガから復帰するまで福島先輩が待ってくださったので、それに対してありがとうございますという気持ちがあります。復帰してからもなかなか楽しい試合ができていなかったのですが、今大会は緒戦から楽しく試合ができましたし、そういう試合を来年もしていきたいなと思います。2人らしいプレーができているときは、結果がついてきているときかなと思うので、こういうプレーを忘れずに来年もやっていきたいと思います」
――「フクヒロらしいプレー」ができた要因は。具体的に何がよかったか
福島「フクヒロといえば『ねばり』とメディアの方にもよく言われるので、ねばり。レシーブ面でも簡単に決められない。長いラリーでポイントを取るというのが、フクヒロらしいのかなと思っています」
廣田「ねばりもそうですし、他のペアに比べて自分たちは派手なプレーができるわけじゃないんですけど、泥臭くねばってねばって、我慢勝負を取っていくのが自分たちらしさじゃないかなと。そういうところが今大会は多く出ていたと思います」
――廣田選手はヒザのケガから状態はどれくらい戻っているか
廣田「ヒザの状態はすごく回復していますし、コンディション的には100パーセントではないですが、以前の自分を追い求めてもダメなのかなと思うので、今の自分を受け入れつつ、その中でどういうプレーができるのか模索中です。以前の自分にはできなかったことを、今はチャレンジしている状況です」
――パリ五輪の選考レースへの思いは
福島「来年、パリ五輪の選考レースが始まりますが、あまりパリというふうには思っていなくて、まずはケガをしないこと。来年大会数も増えるので、ケガをしないのは一番だと頭にある。パリというより、一戦一戦、自分たちがどれだけできるか。その中でどれだけ勝っていくかが大事になってくるのかなと思います」
――来年に向けて
福島「昨年から廣田のケガもあったり、自分個人のケガもあったりしたので、来年はケガのないように一戦一戦頑張りたいです」
廣田「2022年は自分のケガからの復帰がありました。チームのスタッフやいろんな人のサポートがなければ、ケガを乗り越えることができなかったので、2022年の締めくくりとしてはいい形で終われた。また来年、初心を忘れずに、2人らしく戦っていきたいなと思います」
取材・構成/バドミントン・マガジン編集部