日本一を決める「第76回全日本総合選手権」が、12月25日に開幕。東京・武蔵野の森総合スポーツプラザを舞台に、12月30日の決勝戦まで熱戦が展開される。大会2日目の26日は、各種目1回戦を実施。ここでは、注目選手のコメントを紹介する。
松本麻佑(右)&永原和可那(北都銀行)
1回戦結果:木山琉聖/古根川美桜(四天王寺高)に2-0で勝利
松本「初戦は自分たちの体を合わせていくのと(プレーを)会場に合わせていくことをメインにプレーしました。長いラリーにはなりませんでしたが、自分たちの速い展開をつくれたので、明日につながる試合になったと思います。
(コンディションについて聞かれ)万全とは言えませんが、大丈夫かなと思います。いい練習はしてきたので、悪くないです。70パーセントくらいじゃないですかね。(優勝トロフィーの授与がなくなったことについて聞かれ)優勝したときにトロフィーがないのはちょっと寂しいと思いますが、大会の大きさや自分たちにとっての価値は変わらないので、やることは一緒と思っています」
永原「風の影響で、前半は自分の感覚が合わなかったのですが、それでも相手に合わせるだけでなく、自分たちから仕掛けるプレーを意識的に出せました。自分たちらしいスピードのある本来の形を出せたので、明日も続けたいです。(オリンピック以来となる同会場について)五輪で負けた瞬間は、忘れていない。負けて、モニターを見て、記者の方たちのところに行って、そこから悔しい思いをしながらサブアリーナに帰っていったことを、道を歩きながらすごく思い出しました。五輪は、夢に見た舞台で戦えたことはうれしいことなので、悔しさは持ちながらも、五輪で戦えたことを自信にして、悔しい思いだけじゃなくて、今度はこの体育館で、よい思い出に変えられるように頑張りたいと思っています。悔しさをバネに、この会場でいい結果が残せたらいいかなと思います」
廣上瑠依&加藤佑奈(再春館製薬所)
1回戦結果:尾﨑沙織/朝倉みなみ(NTT東日本)に0-2で敗戦
廣上「この大会は、みんな、いろいろな思いを背負って出ていると思います。今年1年、B代表で活動させてもらって、よい経験もたくさんできましたが、国内で勝つことが自分たちの中では課題。この負けが今の自分たちの実力なのかなと感じました。大舞台で勝つ覚悟が、まだまだ足りないのかなと感じます。昨年は、本当にB代表に入りたい一心で臨んで、A代表がいなかった中ですが、格上の加藤美幸/柏原みきペア(ACT SAIKYO)に勝てた。今、同じようなフレッシュな気持ちで戦えているかというと、そうでもない。若いから今しかできないプレーがあるんじゃないかと周りから言ってもらいますが、世界ランキングが上がっていく中で、自分たちの気持ちと実力が合っていないということを、お互いに感じていて、話し合って来たのですが、埋めきれなかったのかなと思います。来年はもう一度フレッシュな気持ちで一から頑張れたらと思います」
加藤「直近の試合もS/Jリーグも勝てていなくて、海外でやるのと、国内でやるのは、また違う中で、勝ち切れないのが課題だと思います。もちろん勝ちに行きましたが、それよりも相手の気持ちが強かったのかなと思います。相手の思いにも勝つつもりでいましたけど、ちょっとしたところで最後、気持ちの差があったのかなと思います。国内で勝ってこそ、海外でも勝っていけるようになるのかなと思うので、また来年、しっかり気持ちを作ってやっていきたいです。まずは国内で結果を残すという、今年1年なかなかできなかったところを大事に、また頑張っていきます」
取材・文/平野貴也
写真/バドミントン・マガジン編集部