12月7日から11日まで開催されたBWFワールドツアーファイナルズ2022(タイ・バンコク)に出場した日本選手が、12日に帰国。選手らは空港での囲み取材に応じ、今季最後の国際大会を振り返った。ここでは、男子ダブルスに出場した保木卓朗/小林優吾のコメントを紹介する。
▼コメント
保木卓朗(左)/小林優吾
男子ダブルス・グループリーグ敗退
――大会を振り返って
小林 1戦目のマレーシア戦は勝つことができたのですが、その後のインドネシア、韓国ペアとの試合では、自分たちのプレーがあまり出せなかったと思います。
保木 なかなか、よい結果は出なかったのですが、自分が競技をやっていく上で、よい時、悪い時は常に出てくると思います。その中で、また気持ちを切り替えて、来年1月から頑張っていきたいと思います。
――シーズンを通しての手応えは?
保木 昨年の結果(世界選手権優勝など)に比べたら、まわりの人たちは物足りなさを感じると思いますが、今の男子ダブルスはどのペアが勝ってもおかしくない、拮抗した種目で、その中で勝つのはすごく難しい。自分たちも、頭一つ抜け出すためにどうしたらいいか、模索しながらやっている状況です。来年は五輪レースが始まる大事な1年になるので、それまでに自分たちのよいパフォーマンスに持っていけたらと思います。
小林 昨年がよかった分、今年は自分たちのプレーがよくないですし、少し楽しめるプレーも1年を通してあまりできなかったと思います。昨年のようにバドミントンを楽しむところから、来年はもう一度やっていきたいと思います。
――頭一つ抜け出すための模索という面で、今大会の収穫は?
保木 グループリーグで戦うのは、この大会と五輪だけ。その戦い方が、甘かったかなと。昨年のファイナルズは勢いがあって乗りきれた部分がありましたが、今回は第2戦で一番ランクの高いインドネシアペアに負けて、第3戦の韓国戦に入るときに、ちょっと(負けたショックを)引きずってしまった部分がありました。五輪を想定したら、グループリーグ(の戦い方)はすごく大事。経験ができたのは、価値はあるのではないかと思います。普通のトーナメントは負けたら終わりですけど、グループリーグは(負けても)3試合は確実にあるので、その中で切り替えがうまくできていなかった。いい勉強になったと思います。
――研究されていると感じる部分や、今後伸ばしていきたい部分は?
小林 世界で見ると、自分たちはノーロブのプレーが弱い。インドネシア戦も、韓国戦もそこを突かれて負けている。大きく展開するスタイルをやっていくのか、ノーロブのスタイルを強化していくのか、2人で話し合って、どちらが優先か考えて練習していきたいです。
――全日本総合選手権は、どのような意気込みで臨みますか
保木 全日本総合は日本で一番大きな大会。最近、結果が出ていないので、ここで結果を出して自信にできたら、来年1月から始まる国際大会につなげられるのではないかと思います。年末までハードなスケジュールで休む暇がなくて大変ですけど、全日本総合は取りたい大会でもあるので、しっかり準備したいです。
――今季の国際大会を通じての収穫は?
保木 気持ちの面で、試合中に押されることはありましたが、どこかで我慢できるようになってきたと思います。簡単に負ける試合は少なくなったというか。(ストレート負けの試合でも)1ゲーム目がダメでも、2ゲーム目は戦術面で対応できるようになってきているので、そこをもっと我慢して、悪い状況でも自分たちのプレーを引き出せるようになればいいかなと思います。
取材・構成/平野貴也