オリンピックイヤーとなる2016年がスタートした。8月のリオ・デ・ジャネイロ五輪(ブラジル)出場に向けて、世界のトップ選手は五輪レースで熾烈な戦いを繰り広げている。
ここでは日本A・B代表選手が出場する国際大会や、国内の高校生からシニアまでが出場する注目の全国大会を、発表されているスケジュールにそって紹介しよう。今回は5月、6月の大会をピックアップする。
【5月】
トマス杯・ユーバー杯
15〜22日/中国・昆山
2年に一度開催される世界国・地域別対抗戦『トマス杯・ユーバー杯』が5月に開催される。“バドミントンのW杯”と称される世界一決定戦は、前回、日本男子が見事初優勝を飾り世界に衝撃を与えたのは記憶に新しい。女子も決勝進出を果たし(準優勝)、日本が世界のトップクラスであることも証明してみせた。今年は男子がディフェンディングチャンピオンとして、女子は81年以来のV奪還に向けて挑むことになる。
日本ランキングサーキット
21〜25日/埼玉県さいたま市
日本ランキング保持者の上位順に出場権が与えられる日本ランキングサーキットは、今年も埼玉県さいたま市で開催される。日本A代表クラスの選手は同時期にトマス杯・ユーバー杯が行われるため欠場となるが、B代表の選手や各世代のトップ選手が集結し頂点を争う。1月から4月までは中・高生から社会人の選手が揃って行なう全国規模の個人戦は開催されないため、2016年を占ううえでも重要な大会の一つだ。
前回の優勝者コメントは こちら
SS第5戦 インドネシアOP(SSP)
30日〜6月5日/ジャカルタ
バドミントン王国・インドネシアで開催されるスーパーシリーズプレミア。5月初旬には多くの国で五輪出場者が決定しており、対象選手はここで一息つきたいのが正直なところ。しかし、年末のスーパーシリーズファイナル出場までを考えると、高ポイントが期待されるSSプレミアを簡単に休むことはできない。また、この時期から五輪勝利に向けての本格的な調整が始まるため、各国選手の動向などもチェックしておくことが必要になる。
【6月】
SS第6戦 オーストラリアOP(SS)
7日〜12日/シドニー
インドネシアからの連戦となるオーストラリアOP。この後にGPG・GPなどはあるが、オリンピック前に世界のトップランカーが集結するスーパーシリーズは、この大会がひとまず最後となる。5月のトマス杯・ユーバー杯、インドネシアOPから激戦が続くうえ、移動距離も長い。選手の負担も大きいため、戦略としてトップ選手の休養を選択する国も出てくるだろう。
ちなみに、中国などは五輪出場者最終エントリー(7月中旬)までどの選手を出すか発表しない方針をとっている。北京、ロンドンに続く3度目の五輪制覇をねらう林丹も「中国の場合、オリンピックの出場者は7月1日に決まるので、その日まで出る大会はしっかり勝ちたいと思っている」と話しており、国内選考の厳しさを強調していた。
また、中国選手はたとえランキング上位でも五輪出場が確約されているわけではない。国内選考ではコンディションや勢い、他国選手との相性も加味される。当然インドネシアOP、オーストラリアOPの結果や試合内容もその選出要素となるため、メダル獲得が使命とされる中国選手は気が抜けない状況が続くことになる。
全日本実業団
29日〜7月3日/福井・勝山市
実業団チームの日本一を決める全日本実業団は、福井県勝山市で開催。大会は予選リーグ、決勝トーナメントを勝ち抜いたチームが栄光をつかむことができる。日本リーグは2複1単となるが、実業団は2複3単となるため、チームの総合力が試される。2015年は男子がトナミ運輸、女子は日本ユニシスが制した。
前回の決勝戦結果は こちら
※大会日程は2015年12月31日時点のもの
※国内大会は開会式の日程も含む