10月7日に「第77回国民体育大会」が栃木県大田原市の県北体育館で開幕。競技最終日となった10日は、成年男子・女子、少年男子・女子の決勝戦と3位決定戦が行なわれた。ここでは、富山が5連覇を果たした成年男子のダイジェストをお伝えしよう。
【成年男子】
成年男子の決勝戦は、実業団の名門・トナミ運輸のメンバーで固めて大会5連覇をめざす富山と、社会人1名、大学生2名の若いメンバーで勢いよく勝ち上がってきた埼玉の対決。
この試合で先制したのは富山だった。金子真大(上写真・左)/大林拓真は、金子がうまくゲームメイクをして、シングルスを得意とする大林の攻撃力を引き出した。埼玉の河村翼/川本拓真に対して、第1ゲームを13本で先制した金子/大林は、第2ゲームに入っても流れを渡すことなくわずか9本で決着。富山が5連覇に王手をかけた。
こうなると秦野陸、大林というシングルス選手2名がいる富山が有利に。続く第1シングルスでは、日本B代表の秦野が百上拓海に対して21−19、21−18。2ゲームとも百上にねばられながらも、しっかりと自分の役割を果たしてチームの勝利を決めた。富山県が大会5連覇を達成し、通算17度目の栄冠を勝ち取った。
【優勝コメント】
富山・荒木純監督(左端)
「富山県は国体(に強い)のイメージもあるし、毎年、県の人たちも応援に来てくれるので、勝たなければというのを感じながらしっかり勝ててよかったです。5連覇ですけど、毎年メンバーが替わっているなかで勝たせてもらっている。選手たちが頑張ってくれた大会でした」
【結果】
▼決勝(10月10日)
富山 2−0 埼玉
金子真大/大林拓真②〔21−13、21−9〕0●河村翼/川本拓真
秦野陸②〔21−19、21−18〕0●百上拓海
▼3位決定戦(10月10日)
愛知 2−0 東京
馬屋原大樹/村本竜馬②〔21−14、26−24〕0●五十嵐優/小本大佑
松村健太②〔21−17、20−22、21−13〕1●五十嵐優
▼準決勝(10月9日)
富山 2−0 愛知
金子真大/大林拓真②〔21−9、21−12〕0●馬屋原大樹/村本竜馬
秦野陸②〔21−13、21−9〕0●松村健太
埼玉 2−1 東京
河村翼/川本拓真②〔21−23、21−18、21−10〕1●高上麟龍/小本大佑
百上拓海●0〔8−21、18−21〕②五十嵐優
川本拓真②〔21−19、23−21〕0●高上麟龍
▼準々決勝(10月9日)
富山 2−1 岐阜
金子真大/大林拓真 2−0 竹内宏気/後藤海斗
秦野陸 0−2 佐藤雄輝
大林拓真 2−0 後藤海斗
愛知 2−0 福島
馬屋原大樹/村本竜馬 2−1 吉田翼/荻原聖也
松村健太 2−0 齋藤広
東京 2−1 京都
高上麟龍/小本大佑 0−2 内田裕太郎/西大輝
五十嵐優 2−1 常塚光
高上麟龍 2−0 西大輝
埼玉 2−1 熊本
河村翼/川本拓真 2−0 霜上雄一/池端元哉
百上拓海 0−2 小本翔太
川本拓真 2−0 池端元哉
取材・文/吉井信行
写真/菅原淳