8月31日に開催されたダイハツ・ヨネックスジャパンオープン(丸善インテックアリーナ大阪/Super750)は、大会2日目に各種目残りの1回戦が行なわれた。ここでは、初戦を戦った日本選手のコメントを紹介する。
ジャパンOP
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西本拳太
MS1回戦:ラクシャ・セン(インド)に2-1で勝利
−−試合を振り返って
客席から子どもたちに「頑張れ、西本ー!」と言われて、頑張らないわけにはいかないでしょう(笑)。あまりコートの感覚をつかめない部分もあったのですが、その中でも勝ちにつなげられる部分で、しぶとさと経験を生かせたと思います。
――リードされても点差を離されずについていった
2ゲーム目の序盤で4点くらい離れた時はきつかったですけど(空調の影響でシャトルが)飛ぶ、飛ばないは関係なく、自分のやるべきことにトライしようとしたところで、少し相手にミスが出て、チャンスがこっちに転んだかなと思います。
――相手はドライブがすごく速かった。それでもうまく対抗して、流れをつかんでいったように見えた
速かったですね! 力強かったです。そこをしのぐのと、準備のところを意識してやりました。自分の長所、短所を見極めてやれていると思います。長所は、長いラリーや攻撃的な部分ですけど、短所に当たる部分は、低い展開やドライブ戦。そこを意識しながら練習をやってきたので、少し出せてよかったと思います。ダブルス的(な速い)展開が今の男子シングルスでは混ぜられていて、(高速ラリーの中で)前と後ろがあいてくる。そういう駆け引きのうまい選手が最近は、多い。駆け引きをされないように、そこを潰していくことが、自分の長所で勝負するためにできることだと思うので、より一層、今後はそこでも勝負できるようになりたいと思います。
――世界選手権でもアントンセン選手を破り、今回も世界ランク10位を撃破。強敵を2週連続で破った手応えは?
(ラクシャ・センに対して)昨年の世界選手権のリベンジができてよかったです。
――次戦はジョナタン・クリスティ(インドネシア)と対戦する可能性がある
最近、よく当たるなという印象。力強いし、オールラウンダー。力があってシードになっている選手ですけど、十分にチャンスはあると思う。自分の中で何をすべきか、何をされないべきかをしっかり整理して臨みたいです。
――最近は、厳しい流れでも我慢ができている印象
途中途中、吐きそうです(笑)。気持ちいいのは最後だけですけど、そのために頑張っているので。最後、(トマス杯で印象の強かった)ガッツポーズをやるつもりなかったんですけど、なんかやらないといけないような気がしたので、叫んでおきました(笑)。
大堀彩
WS1回戦:アン・セヨン(韓国)に0-2で敗戦。
頑張っても頑張って追いついても、相手に余裕があるよう感じたし、自分の体力だけが減っていき、相手は大丈夫そうに見えてしまって、そこが悪かったのかなと思います。この試合に臨むにあたって準備はしっかりできたし、何か一つでも新しいことを得られたらと思って試合に入りました。今まではネット前に打つのが怖かったりした部分もあったけど、とりあえずネットを打とうなど、いつもは怖がってできなかったことをできたのは収穫かなと思います。ただ、フィジカル面の課題はある。頑張って点数を取っても、簡単に相手に点数を取られたりして、その積み重ねが点数差に出てしまっている。今回は反省点がたくさんありましたけど、それを克服しつつ、自分の長所を見つめ直して、自分なりの納得いく試合を毎回できればいいかなと思います。
志田千陽/松山奈未(左)
WD1回戦:金ヘジョン/鄭ナウン(韓国)に0-2で敗戦。
志田 納得のいく結果ではないですし、自分たちのプレーもまったく出せませんでした。これが自分たちの実力というか、しっかり受け入れなければいけないと思います。(2大会での収穫について)世界選手権では本当にたくさんの方が入っていて、このタイトルを取りたい気持ちでコートに立っていた。1回戦から最後まで硬くて、自分たちのプレーを出そうとしても、どこかで緊張してしまったり、どこか(点数を早く)欲しがってしまって、何か自分たちを出しきれなかったです。オリンピックとかに出る上の人たちは、こういう緊張感とかプレッシャーを背負いながらバドミントンを、試合をしているんだなと。その大きさをすごく感じたんですけど……。
練習の時からプレッシャーや緊張が襲ってくるだろうと思ってやってはいましたが、それができなかったところは、自分たちの弱さ。これからもっと上をめざすにはこういう舞台、こういうタイトルを取っていかないと世界一にはなれない。精神的な弱さだったり、緊張した時に基礎的なことがまったくできなくなることなど、一つひとつの弱さが目に見えてわかった。それは一つ収穫なので、この弱さをしっかり2人が受け入れて、どう練習に取り組んでいくかだと思います。
松山 今日は相手に何かをされたというよりは、自分たちが最後まで乗りきれず、何もできずという試合でした。こういう負け方は一番よくない。これをよい方向に持っていかないといけないと思います。(2大会の収穫は)合宿からよい状態で、2人とも納得いく準備でやってきましたが、世界選手権で取りたいタイトルを取れなくて、練習がよくても、試合を勝てなきゃ意味ないなと思いました……。今日に限っては1回戦負けで、本当に……。負け方もよくないし、何か収穫があるかと言われると、今は思いつかないですけど、これが今の私たちの実力なので、もっと強くなりたいなと思います。
取材・構成/平野貴也、バドミントン・マガジン編集部
写真/BADMINTONPHOTO、毛受亮介