7月3日に開催されたBWFワールドツアー・マレーシアOP(Super750/クアラルンプール)最終日は、各種目決勝戦が行なわれた。日本勢は男子ダブルスの保木卓朗/小林優吾が、5月のタイOP(S500)に続き、今季2回目のワールドツアー優勝を飾っている。
最終日の最終試合に組まれた男子ダブルス決勝。世界王者の保木(上写真・右)/小林は、インドネシアのアルディアント/アルフィアンと対戦した。5月のタイOP決勝で両ペアは激突しているが、この時はインドネシアペアの途中キケンにより、保木/小林が優勝を飾っていた。インドネシアペアにとっては、前回決勝のリベンジマッチ。互いに負けられない戦いは、第1ゲームから激しい点の奪い合いとなった。
その序盤は、保木/小林が9-4とリードしたが、11オールとなった中盤以降は接戦。20オールになっても、なかなか勝負はつかず、最後は日本ペアが抜け出し24-22で先制した。
第2ゲームに入ると、12-12の場面から先行したインドネシアペアが21-16で制し、ファイナルゲームに突入。流れを引き戻したい保木/小林だったが、最終ゲームはアルディアント/アルフィアンが先に失速。点差を大きく引き離した保木/小林が21-9で勝利し、今季2回目の頂点到達となった。
男子シングルス決勝に登場したのは、昨年11月のインドネシアマスターズ(S750※)以来、久々の優勝をめざす桃田賢斗(右)。その対戦相手は、同世代のライバルであるビクター・アクセルセン(デンマーク)となったが、勝負は一方的な試合に。第1ゲーム前半から積極的に仕掛けるアクセルセンに対し、桃田は4本しか奪えず第2ゲームへ。なんとか好機を探りたかった桃田だが、第2ゲームも流れを変えることはできず。第2ゲームはアクセルセンが桃田を7本に押さえて完勝。桃田は準優勝に終わった。
女子シングルスはタイのラチャノック・インタノン(上写真)が、中国の陳雨菲(チェン・ユーフェイ)とのファイナル勝負の激闘を制し、2020年1月のインドネシアマスターズ(S500)以来のワールドツアー優勝を飾った。混合ダブルスは世界ランク1位に返り咲いた鄭思維(ツェン・シーウェイ)/黄雅瓊(ファン・ヤーチョン/中国)が、タイのデチャポル/サプシリーを破って頂点に。女子ダブルスは、東京オリンピック金メダルのラハユと20歳の若手・ラマダハンティのペアが、ペア結成から1ヶ月も立たずしてワールドツアーで初優勝を飾っている。
3日の決勝戦の結果は以下の通り。
※インドネシアマスターズのレベルは通常S500だが、新型コロナ対応としてS750で実施
【男子シングルス】
ビクター・アクセルセン(デンマーク)②〔21−4、21−7〕0●桃田賢斗34分
【女子シングルス】
ラチャノック・インタノン(タイ)②〔21−15、13−21、21−16〕1●陳雨菲(中国)65分
【男子ダブルス】
保木卓朗/小林優吾②〔24−22、16−21、21−9〕1●アルディアント/アルフィアン(インドネシア)65分
【女子ダブルス】
ラハユ/ラマダハンティ(インドネシア)②〔21−18、12−21、21−19〕1●鄭雨/張殊賢(中国)71分
【混合ダブルス】
鄭思維/黄雅瓊(中国)②〔21−13、21−18〕0●デチャポル/サプシリー(タイ)35分
文/バドミントン・マガジン編集部
写真/BADMINTONPHOTO