6月15日に開幕した第72回全日本実業団選手権(大阪府・丸善インテックアリーナ大阪ほか)は18日に大会4日目を迎え、男女ともに決勝トーナメントの準々決勝と準決勝が行なわれた。ここでは女子のダイジェストをお伝えする。
男子の結果はこちら
【女子団体】
女子の準々決勝は、再春館製薬所とNTT東日本、そしてヨネックスの3チームが3-0で勝利して準決勝進出を決めた。一方で接戦となったのはACT SAIKYOとBIPROGY(ビプロジー)の試合だ。大竹望月/髙橋美優のダブルスで先制したBIPROGYだったが、第2ダブルスではACT SAIKYOの柏原みき/水津優衣がストレート勝ちして1-1のタイに戻す。すると流れはACT SAIKYOに。第1シングルスの水津愛美が同じ社会人1年目の杉山薫に9本、16本で勝利。第2シングルスではACT SAIKYOの単エース・齋藤栞が、髙橋美優を相手にファイナルゲームへともち込んだが、最後は20オールから抜け出して勝利。ACT SAIKYOが準決勝進出を決めた。
準決勝2試合のうち、最初に決勝進出を決めたのは再春館製薬所だった。NTT東日本と対戦した再春館製薬所は、第1ダブルスの廣上瑠依/加藤佑奈と第2ダブルスの小野菜保/福本真恵七が、いずれもファイナル勝負を制してチームに流れを引き寄せた。続くシングルスでは、第1シングルスの内山智尋がNTT東日本の水井ひらりにストレートで敗れたものの、第2シングルスの郡司莉子は栗原琉夏に19本オールで勝利。相手に傾きかけた流れを止め、再春館製薬所が決勝進出を果たした。「今大会は第1シードですが、それは3年前の結果でのこと。そこからチームはガラッと変わっています。勢いで最後はもっていきたいですね」(池田雄一監督)
ヨネックス対ACT SAIKYOの準決勝は、第1シングルスを終えてACT SAIKYOが2-1とリードを奪う。しかし、ヨネックスはここから日本A代表の髙橋明日香と、オリンピック出場経験のあるベテラン・佐藤冴香が登場。この2人の実力者がともにストレート勝ちを収めて、ヨネックスが逆転で決勝の切符を勝ち取った。
19日は再春館製薬所とヨネックスによる決勝戦が行なわれる。
▼準々決勝
再春館製薬所(熊本) 3-0 七十七銀行(宮城)
NTT東日本(東京) 3-0 丸杉(岐阜)
ヨネックス(東京) 3-0 昭和電工マテリアルズ(茨城)
ACT SAIKYO(山口) 3-1 BIPROGY(東京)
▼準決勝
再春館製薬所 3-1 NTT東日本
加藤佑奈/廣上瑠依②〔17−21、21−17、21−14〕1●尾﨑沙織/鈴木陽向
小野菜保/福本真恵七②〔19−21、21−18、21−19〕1●朝倉みなみ/永井瀬雰
内山智尋●0〔10−21、12−21〕②水井ひらり
郡司莉子②〔21−19、21−19〕0●栗原琉夏
ヨネックス 3-2 ACT SAIKYO
櫻本絢子/宮浦玲奈②〔21−13、21−11〕0●重田美空/齋藤夏
保原彩夏/杉山明日香●0〔17−21、19−21〕②柏原みき/水津優衣
木村百伽●0〔15−21、19−21〕②水津愛美
髙橋明日香②〔21−16、21−10〕0●齋藤栞
佐藤冴香②〔21−18、21−18〕0●林樂
▼決勝
再春館製薬所 – ヨネックス
取材・文/吉井信行
写真/松村真行