2月5日、バドミントンのトップチームで争われるJTB S／Jリーグ2021が開幕した。新型コロナの影響によりトーナメント方式で行なわれる今大会は、5、6日に熊本市と八代市で1、2回戦を行ない、11、12日に準決勝、決勝、そして順位決定戦を東京体育館で実施する。ここでは、熊本県立総合体育館で実施された男子リーグ2試合の模様をお伝えしよう。

男子ダイジェスト
熊本大会

熊本会場で行なわれた男子リーグは、午前の部で2019年大会8位の金沢学院クラブと、同9位の東北マークスが対戦した。第1ダブルスでは、金沢学院クラブの荒井大輝／高階知也（上写真・右）が鈴木大裕／髙橋歩夢を圧倒。第1ゲームを12本で制した荒井／高階は、第2ゲームも10本と完勝し、金沢学院クラブが先勝する。

これで勢いづいた金沢学院クラブ。バトンを受け取ったのはシングルスエースの坂井一将だ。坂井は、第1ゲームこそ東北マークスの菊地裕太に16本で競り負けたが、2ゲーム目からは立て直し、ファイナルゲームは14オールから一気に抜け出して21−15で決着。チームの白星を確定させた。

第2ダブルスは佐伯健人／澁谷勇希が勝って東北マークスが一矢報いたが、試合は金沢学院クラブが2−1で勝利。金沢学院クラブは、6日にNTT東日本と準決勝進出をかけて対戦する。敗れた東北マークスは、2月11日の東京大会で9位決定戦に臨む。

金沢学院クラブ　長谷川進監督

「（坂井は）1ゲーム目の内容があまりよくなかったのですが、2ゲーム目の途中から声を出し始めて流れがきた。最後は負けたくない気持ちが強かったと思います。内定選手を使わざるを得ない状況で、結果から見れば坂井が負けていたら、チームも負けていたわけですからね。なんとか勝ててよかったです」

▼1回戦（2月5日）

金沢学院クラブ　2−1　東北マークス

荒井大輝／高階知也②〔21−12、21−10〕０●鈴木大裕／髙橋歩夢

坂井一将②〔16−21、21−12、21−15〕1●菊地裕太

西方優馬／友金利玖斗●１〔19−21、21−17、17−21〕②佐伯健人／澁谷勇希

▼2回戦（2月6日）

NTT東日本　―　金沢学院クラブ

午後の部では、優勝をめざす日本ユニシスと、19年6位の東海興業が激突した。日本ユニシスは第1ダブルスの渡辺勇大（上写真・左）／岡村洋輝が、森田浩平／間瀬亮介を12本オールで退ける完勝。続くシングルスの渡邉航貴は、第1ゲームこそ動きに硬さが見られたが、このゲームを22−20で制すると第2ゲームは10本。第2ダブルスの試合を待たずに、日本ユニシスが勝利を決めた。

第2ダブルスも日本ユニシスの井上拓斗／金子祐樹が勝利を飾ったが、東海興業はルーキーの大滝聖矢と内定選手の長峰善が、ユニシスペアから第2ゲームを奪うなど奮闘を見せた。元日本A代表ペアを相手に臆することなく攻撃をし続け、ファイナルゲームも16本まで競り合うなど、次につながる戦いぶりだった。

日本ユニシスはこの勝利で準決勝進出が決定。東海興業は次戦、12日の東京大会で金沢学院クラブとNTT東日本戦の敗者と対戦する。

日本ユニシス　坂本修一監督

「コロナ禍でも開催していただけるのは本当にありがたいです。そのなかで自分たちができることをして、それで結果がついてくればいいと思っています。4月からはBIPROGY（ビプロジー）という会社名になるので、日本ユニシスとしては集大成のリーグになりますし、ユニシスとして最後の大会を勝って締めくくりたいですね」

▼2回戦（2月5日）

日本ユニシス　3−0　東海興業

渡辺勇大／岡村洋輝②〔21−12、21−12〕０●森田浩平／間瀬亮介

渡邉航貴②〔22−20、21−10〕０　●西野勝志

井上拓斗／金子祐樹②〔21−17、18−21、21−16〕1●大滝聖矢／長峰善

取材・文／吉井信行

写真／菅原淳