12月18日に開催されたBWF世界選手権2021(スペイン・ウエルバ)7日目は、各種目準決勝が行なわれた。
日本で最初の決勝進出を決めたのは、女子シングルスの山口茜(上写真)。準決勝の相手は中国の若手、張藝曼(ツァン・イーマン)。準々決勝では元世界女王のラチャノック・インタノン(タイ)を下すなど、勢いのある相手との勝負となったが、山口はここをしっかり乗り切る。
第1ゲームはリードを保ちながら試合を進め、一時は15オールとされたものの、そこから再び山口が先行して21-19。第2ゲームは、互いに点の取り合いとなる接戦から13-17と山口がリードされるも、初の世界一に向けて底力を発揮。19オールから最後は2連続ポイントで逆転に成功し、世界選手権で初の決勝進出を決めた。頂上決戦では戴資穎(タイ・ツーイン/台湾)と激突する。
男子ダブルスは、保木卓朗/小林優吾(上写真・左)が2019年に続く2大会連続の決勝進出を決めた。相手はワールドツアーファイナルズ2021(インドネシア・バリ)で2回対戦しているテオ・イーイ/オン・ユーシン(マレーシア)。この時は保木/小林が2連勝を飾っているが、舞台が変わっても日本ペアの強さは変わらなかった。第1ゲームを13本で奪うと、第2ゲームも9本で圧倒して32分のスピード決着。余力を残して決勝に駒を進めた。決勝は中国の譚強(タン・チャン)/何濟庭(ヘ・ジティン)と優勝をかけて争う。
混合ダブルスは、渡辺勇大/東野有紗(上写真・右)と山下恭平/篠谷菜留の日本ペア対決。第1ゲームから主導権を握った渡辺/東野が21-13で先制すると、第2ゲームも点差を大きく広げ21-8で勝利。初の決勝進出を決め、世界一に王手をかけた。決勝はライバルのデチャポル/サプシリー(タイ)と対戦する。
女子ダブルスは、松本麻佑(上写真・左)/永原和可那が中国の陳清晨(チェン・チンチェン)/賈一凡(ジャ・イーファン)に敗戦。第1ゲームを15-21で奪われると、第2ゲームも12本に抑えられてストレート負け。松本/永原の3連覇はならず、ベスト4に終わった。
18日の結果、19日の対戦カードは以下の通り。
【男子シングルス】
▼準決勝(12月18日)
スリカンス・キダムビ(インド)②〔17−21、21−14、21−17〕1●ラクシャ・セン(インド)69分
ロー・ケンイゥ(シンガポール)②〔23−21、21−14〕0●アンダース・アントンセン(デンマーク)61分
▼決勝(12月19日)
スリカンス・キダムビ(インド) ― ロー・ケンイゥ(シンガポール)
【女子シングルス】
▼準決勝(12月18日)
戴資穎(台湾)②〔21−17、13−21、21−14〕1●何冰嬌(中国)57分
山口茜②〔21−19、21−19〕0●張藝曼(中国)44分
▼決勝(12月19日)
山口茜 − 戴資穎
【男子ダブルス】
▼準決勝(12月18日)
保木卓朗/小林優吾②〔21−13、21−9〕0●テオ・イーイ/オン・ユーシン(マレーシア)32分
譚強/何濟庭(中国)②〔21−16、13−21、21−15〕1●アストルップ/ラスムセン(デンマーク)58分
▼決勝(12月19日)
保木卓朗/小林優吾 ― 譚強/何濟庭
【女子ダブルス】
▼準決勝(12月18日)
陳清晨/賈一凡(中国)②〔21−15、21−12〕0●松本麻佑/永原和可那48分
李紹希/申昇瓚(韓国)②〔21−18、21−17〕0●金昭英/孔熙容(韓国)69分
▼決勝(12月19日)
陳清晨/賈一凡 ― 李紹希/申昇瓚
【混合ダブルス】
▼準決勝(12月18日)
渡辺勇大/東野有紗②〔21−13、21−●8〕0●山下恭平/篠谷菜留37分
デチャポル/サプシリー(タイ)②〔15−21、21−7、21−10〕1●鄧俊文/謝影雪(香港)61分
▼決勝(12月19日)
渡辺勇大/東野有紗 ― デチャポル/サプシリー
文/バドミントン・マガジン編集部
写真/BADMINTONPHOTO