10月15日に開催された世界国・地域別男女対抗戦トマス杯・ユーバー杯(デンマーク・オーフス)7日目は、トマス杯の準々決勝、ユーバー杯の準決勝が行なわれた。ユーバー杯の前回女王である日本は準決勝で韓国と対戦。接戦となった勝負を3-1で下し、2大会連続の決勝を進出を決めた。
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【ユーバー杯】
2大会連続の決勝進出をかけて韓国と激突した日本女子。その第1シングルスは、これまで予選リーグから3連勝と安定した結果を出している山口茜。対する韓国は、エースのアン・セヨンが起用された。
第1ゲーム、先制したのはアン・セヨン。連続ポイントで山口を引き離して21-14。第2ゲームも序盤から一気に抜け出したアンが、そのまま大量リードを守って21-7で勝利。星を落とした山口は「自分のチャンスで相手にディフェンスされてしまい、自分が(攻撃的に)行きたかったところでスピードが上げられなかった」と振り返った。
ダブルスに強みを持つ韓国は、これまでペアの組み替えを試しながら戦ってきたが、第1ダブルスはベテランの李紹希(イ・ソヒ)/申昇瓚(シン・ソンチャン)で白星を奪いにくる。対する日本は、福島由紀/松本麻佑(上写真・手前)で勝利をめざすと、チームの期待に見事応えたのが福島/松本。第1ゲームこそスローな展開から19-21で落としたものの、続く第2ゲームはスピードを上げて21-16で奪い返す。さらに最終ゲームは、ポイントを先行させながら試合を進め、21-14で福島/松本が勝利。78分の勝負を日本ペアが制し、チームの勝敗を1-1に戻した。
第2シングルスは女子の主将を務める髙橋沙也加(上写真)。前日の準々決勝では「第2シングルスは大事なポジション」と語っていた髙橋沙が、その役割をしっかり果たす。東京オリンピックに出場した金ガユンに対して、第1ゲームで先制を許す展開から、第2ゲーム、ファイナルゲームの競り合いを制して逆転勝利。「私の攻撃のミスが多かったので、(後半は)ミスをしないように、ねばる試合運びに変えた。特に3ゲーム目の11点からは、相手が疲れているのがわかったので、自分が攻撃するようにしました」と、ベテランらしい試合運びで貴重なポイントをつかんだ。
これで勝利に王手をかけてた日本。第2ダブルスは松友美佐紀(上写真・右)と若手の松山奈未のペアで、東京オリンピック銅メダリスト、金昭英(キム・ソヨン)/孔熙容(コン・ヒヨン)と対戦。
「相手というよりも、自分たちのプレーをすること」(松友)に徹した2人は、1ゲーム目から積極的に仕掛ける。強打を得意とする相手の攻撃をしのぎながらチャンスをつくり、21-17で先制。さらに、第2ゲームも引かずに攻めた松友/松山。17-12から17オールとされる場面もあったが、最後は日本ペアが抜け出して21-18で勝利。総合力の高さを示した日本が3-1で韓国を破り、決勝進出を決めた。2大会連続Vをめざす日本は、決勝で強敵中国と対戦する。
■決勝トーナメント
▼準決勝
日本 3−1 韓国
WS1山口茜●0〔14−21、7−21〕②アン・セヨン37分
WD1福島由紀/松本麻佑②〔19−21、21−16、21−14〕1●李紹希/申昇瓚78分
WS2髙橋沙也加②〔18−21、21−18、21−14〕1●金ガユン61分
WD2松友美佐紀/松山奈未②〔21−17、21−18〕0●金昭英/孔熙容55分
中国 3−0 タイ
WS1陳雨菲○〔5−2、キケン〕0ラチャノック・インタノン2分
WD1陳清晨/賈一凡②〔21−15、21−10〕0●プティタ/ラウィンダ42分
WS2何冰嬌②〔21−15、21−16〕0●ポンパウィ・チョチュウォン46分
文/バドミントン・マガジン編集部
写真/BADMINTONPHOTO