いよいよ高校生たちの熱い夏がやってくる。昨年、新型コロナウイルスの影響で史上初の中止となったインターハイ(全国高校総体)。今夏は感染予防対策のため、無観客での実施に。バドミントン競技は、8月9日から13日まで、富山県の高岡市と射水市で開催される。大会は8月9日、10日に団体戦、11日から13日まで個人戦を実施。夏の頂点に立つのは果たして――。
ここでは、インターハイ特別企画として、『バドミントン・マガジン8月号』で掲載中の展望記事をバド×スピ!に公開。女子団体の展望を紹介する。
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混戦を極める女子団体
春を制した柳井商工が一歩リードか
実力拮抗の強豪校が覇権を争う女子団体。優勝筆頭候補にあげられるのは、選抜で初の日本一を獲得した柳井商工(山口)だろう。エースの水津愛美を筆頭に、ジュニアナショナルメンバー5名がそろい、「選抜優勝後も慢心することなく、上をめざして練習に取り組んできました」(竹光唯至監督)というチームに隙はなさそうだ。初のインターハイ制覇、そして春夏連覇を達成できるかに注目が集まる。
その柳井商工に選抜決勝で敗れたふたば未来学園(福島)だが、インターハイでは16〜19年大会4連覇と、夏の強さは圧倒的。石岡空来と山北奈緒というジュニアナショナルの1年生が加わったことで、春はフル稼働したエース杉山薫の負担が軽くなるか。「最後まで体がもたなかった選抜の悔しさを、今回にぶつけます」(本多裕樹監督)。
この2校に待ったをかけたいのが、準決勝で柳井商工との対戦が予想される青森山田(青森)だ。選抜複優勝の大澤陽奈/石川心菜や同3位の遠藤心夏/小笠原未結など、ダブルス陣の強さは群を抜く。「シングルスもしっかり取り組んできた」(大澤)という強化が実を結ぶかが、日本一奪還のカギとなりそうだ。また、選抜で初めて3位に入った倉敷中央(岡山)は、ともに単複で戦える中原鈴/吉川天乃の選抜複準Vペアを軸として、さらなる順位アップをめざす。
選抜ベスト8のチームの中では、埼玉栄(埼玉)や四天王寺(大阪)も上位候補。倉島美咲をエースとする埼玉栄は、順当に勝ち進めば準々決勝で柳井商工と対戦。強豪・作新学院と同じ山に入った四天王寺は、神山和奏/木山琉聖を軸に序盤を切り抜け、準々決勝で青森山田にどこまで迫れるか。
そのほか、とわの森三愛(南北海道)や園田学園(兵庫)、地元の富山国際大付(富山)も有力。選抜ではオール1年生チームながらふたば未来を追い詰めた諫早商なども上位進出をねらう。
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文/バドミントン・マガジン編集部
写真/BBM