7月29日に開催された東京オリンピック・バドミントン競技（武蔵野の森 総合スポーツプラザ）6日目のデイセッションは、決勝トーナメントの女子シングルス1回戦、男子ダブルス準々決勝、混合ダブルスの準決勝を実施。混合ダブルスは中国2ペアが決勝に進出。男子ダブルスはギデオン／スカムルヨが敗れる波乱が起こった。女子シングルスはトップランカーたちが、順当に準々決勝に勝ち進んでいる。

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メダルをかけた準決勝が行なわれた混合ダブルス。世界ランク1位の鄭思維（ツェン・シーウェイ／上写真・左）／黄雅瓊（ファン・ヤーチョン／中国）は、香港の鄧俊文（タン・チュンマン）／謝影雪（ツェ・イエンスエット）と対戦。第1ゲーム序盤に9-2とリードを広げた中国ペアは、途中香港ペアに17-16と1点差まで詰め寄られたが、そこから4連続ポイントで振り切って先制。第2ゲームに入っても中国ペアが主導権を握り21-12。優勝候補の貫禄を示した鄭思維／黄雅瓊が、初出場のオリンピックで決勝進出を決めた。

もう一つの準決勝は、渡辺勇大／東野有紗と中国の2番手、王懿律（ワン・イーリュ）／黄東萍（ファン・ドンピン）が激突。第1ゲームは渡辺／東野が23-21で先取したものの、第2ゲームは中国ペアが21-15で制して勝負はファイナルゲームへ。メダル目前となった勝負は、王懿律／黄東萍の勢いが上回り21-14。最後は地力で勝った王懿律／黄東萍が、決勝の切符を手にしている。

女子シングルスは、世界ランク上位選手らが手堅く勝ち星をつかんだ。韓国の若手エース、アン・セヨンや2016年リオ五輪銀メダリストのプサルラ・V.シンドゥ（インド）、2013年世界選手権優勝のラチャノック・インタノン（タイ／上写真）がベスト8に進出。何冰嬌（へ・ビンジャオ／中国）とベイウェン・ツァン（アメリカ）の試合は、ツァンが第1ゲームを奪ってペースをつかんだものの、試合途中に左足を負傷。そのまま車椅子で運ばれて、途中キケンとなった。

男子ダブルスは、第1シードのギデオン／スカムルヨ（インドネシア）が、マレーシアのアーロン・チア／ソー・ウィーイクに0-2で敗戦。優勝候補がまさかの黒星を喫した一方、中国のエース李俊慧（リ・ジュンフイ）／劉雨辰（リュウ・ユチェン）は逆転勝利で準決勝進出を決めている。日本の2ペアは台湾の王齊麟（ワン・チーリン）／李洋（リーヤン）、セティアワン／アッサン（インドネシア）にそれぞれ敗れ、日本勢は準々決勝で敗退した。

7月29日のデイセッションの結果は以下の通り。

【混合ダブルス】

▼準決勝（7月29日）

王懿律／黄東萍（中国）②〔21−23、21−15、21−14〕１●渡辺勇大／東野有紗（日本）73分

鄭思維／黄雅瓊（中国）②〔21−16、21−12〕０●鄧俊文／謝影雪（香港）34分

▼決勝（7月30日）

鄭思維／黄雅瓊（中国）　−　王懿律／黄東萍（中国）

【男子ダブルス】

▼準々決勝（7月29日）

A・チア／ソー・WY（マレーシア）②〔21−14、21−17〕０●ギデオン／スカムルヨ（インドネシア）33分

李俊慧／劉雨辰（中国）②〔12−21、21−14、21−19〕１●ラスムセン／アストルップ（デンマーク）61分

セティアワン／アッサン（インドネシア）②〔21−14、16−21、21−9〕１●園田啓悟／嘉村健士（日本）46分

王齊麟／李洋（台湾）②〔21−16、21−19〕０●遠藤大由／渡辺勇大（日本）44分

▼準決勝（7月30日）

A・チア／ソー・WY（マレーシア）　−　李俊慧／劉雨辰（中国）

セティアワン／アッサン（インドネシア）　−　王齊麟／李洋（台湾）

【女子シングルス】

▼1回戦（7月29日）

ラチャノック・インタノン（タイ）②〔21−12、21−19〕０●グレゴリア・マリスカ・トゥンジュン（インドネシア）39分

何冰嬌（中国）○〔14−21、7−9、キケン〕●ベイウェン・ツァン（アメリカ）33分

奥原希望（日本）②〔21−9、21−7〕０●ミシェル・リー（カナダ）34分

アン・セヨン（韓国）②〔21−15、21−15〕０●ブサナン・ンバルンパン（タイ）53分

プサルラ・V.シンドゥ（インド）②〔21−15、21−13〕０●ミア・ブリックフェルト（デンマーク）41分

山口茜（日本）②〔21−17、21−18〕０●金ガユン（韓国）40分

▼準々決勝

奥原希望　−　何冰嬌

陳雨菲（中国）　−　アン・セヨン

山口茜　−　プサルラ・V.シンドゥ

戴資穎（台湾）　−　ラチャノック・インタノン

文／バドミントン・マガジン編集部

写真／Getty Images