6月21日、日本バドミントン協会は東京オリンピック(バドミントン競技:7月24日〜8月2日)の日本代表内定選手発表にともなうオンライン会見を行なった。
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同会見には、日本協会の関根義雄会長、銭谷欽治専務理事、帰山好和選手強化本部長、朴柱奉(パク・ジュボン)日本代表監督が出席。銭谷専務理事は「コロナ禍で国際大会がほとんど中止となって(選手は)参加していませんが、それはライバル国も同じ条件。その中で、代表選手にはのびのびと、ホームで自分の力を最大限に発揮してもらいたい」と代表選手ら活躍に期待を寄せ、運営などについても「日本、そして東京というホームでのオリンピック。コロナ対策も含めて万全な準備をして、開催していきたいと思います」と話した。
今回、日本代表の監督としては4回目の五輪出場となる朴HCは「ナショナルチームは(3月の)全英OPが終わった後、(予定していた)大会がなくなってしまいました。そこで、4月から6月まで1カ月に1回の合宿を行ない、選手のコンディション、レベルアップのイメージを持って頑張ってきました」とコメント。開幕まで約1カ月の取り組みについては「選手のコンディション、レベルキープのための最後の調整となる。5年前のオリンピックよりも、いい成績、いいメダルが取れるように、コーチングスタッフや協会が一緒になって頑張っていきます」と力強く語っている。
現在、五輪出場が内定している日本代表選手は、6月25日以降に確定。同じく各国・地域の出場者も決定する。
オンライン会見の朴柱奉HCのコメントは以下の通り。
ーー前回リオ五輪の結果を踏まえての意気込み
朴HC リオオリンピックでは、女子ダブルスの金メダル、女子シングルスの銅メダルを取りました。今回はオリンピックに13名が参加しますが、その中で3人がリオオリンピックに出場した選手となります(注:奥原希望、山口茜、遠藤大由)。残りの10人は初めての参加です。2019年にスイスで行なわれた世界選手権(バーゼル)では、金2つ、銀2つ、銅2つで(世界大会では)一番成績がよかったですが、オリンピックはオリンピック。選手の中に(他の大会とは違う)プレッシャーがあると思います。でも、東京オリンピックはホームグラウンド。(選手は)リオ以上に頑張ってくれると思います。
ーー朴HCも金メダリスト(1992年バルセロナ五輪・男子ダブルス)です。オリンピックで勝つために、あらためて選手に伝えたいことは。
朴HC オリンピックはすごくプレッシャーがあります。初参加の10名は、そのプレッシャーをどこまでコントロールできるか。世界選手権などで優勝したポジティブなイメージを持つことで、自分のプレーができるのかなと思います。
--桃田賢斗選手は、5年前に残念な形で出場できず、また(五輪レース期間中に)大ケガなどもありましたが、五輪ではどんなパフォーマンスを期待しているか。
朴HC 5年前はオリンピックに参加できませんでしたが、今は世界ランク1位です。これまでの五輪レース、国際大会の結果を見てもわかる通り、5年前に比べてレベルはワンステップ上がっています。
全英OPは事故以来、1年以上ぶりの(国際)大会でしたが、しっかり準備はできていました。全英OP(に敗れた)後も、本人はネガティブではなかったです。4月からの代表合宿でも、本当に頑張っていました。オリンピックは桃田選手も初めてですが、世界選手権優勝、全英OP優勝などしているので、その大きな大会での経験をオリンピックにも生かせれば、金メダルのチャンスがあると思います。
取材・文/バドミントン・マガジン編集部