日本バドミントン協会は5月30日、都内ホテルにおいて定例理事会を行なった。
2019年度の事業報告および決算の承認が主な議題だったが、新型コロナウイルスによる大会中止などの報告や、それに対する対策、競技再開に向けてのガイドライン作成などについても話し合われた。
理事会後、銭谷欽治専務理事が取材に応じ、理事会での審議事項に関して、また今後の国内大会や日本代表の活動について語った。
競技再開に向けて、日本バドミントン協会として定めるガイドラインに関しては、すでにほぼ完成しており、6月第1週には日本協会の公式サイトで公表される予定だ。ただし、国内の感染状況によって、ガイドラインはアップデートされることもあるという。
詳細は現時点で公表できないとしながらも、内容は「新型コロナウイルスについて、バドミントン競技実施について、バドミントン競技大会実施について、全日本代表活動について、各連盟が行なう会議体について」などで、ドクター監修のもとに作成。
「ジュニアクラブや企業チームなどが競技を再開するにあたって、すべての年代や地域を網羅して、早く指針を出したいという思いがあった。一方で、バドミントンに関しては、コンタクトスポーツではない。ダブルスで接触することはあっても、コンタクトスポーツほど体が接触することはないので、注意を促していくことでリスクが避けられる」と銭谷専務理事は語っている。
日本代表の活動としては、6月19日から約10日間の日本代表合宿を行なう予定であることが明らかになった。場所は東京都北区のナショナルトレーニングセンターではなく、他県で行なうことが検討されている。これに関しては、他競技の日本代表活動も再開することから、アスリートビレッジの確保が難しくなっているための処置だという。
東京五輪選考レースに関する新たな規定がBWF(世界バドミントン連盟)から出され、2020年に開催されるワールドツアー新日程の各トーナメントは、選考レースの対象外になる。日本協会としては、BWFに対し、選手の出場義務などに関するレギュレーションをあらためて確認をしており、その回答を受けて、今後の大会への選手派遣を決定する予定だという。
また、9月22日から27日の日程で開催予定のダイハツ・ヨネックスジャパンOPに関しては、6月中旬に開催の是非を発表する予定。同大会に関しては無観客では開催しない方針をすでに決定しているという。
一方、11月30日から12月6日の日程で予定されている全日本総合に関しては、次年度の日本代表を決める大会でもあることから、日本協会としては仮に無観客でも開催したい方針であることも言及した。
すでに全日本総合出場の資格を得るための大会の中止が続いているが、強化本部ではナショナルジュニアなどを含めて出場資格に関しても検討がなされる予定だ。
なお、3月の理事会は新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止となっており、理事会は2月29日以来の開催。理事2名が欠席だったが、理事18名、監事3名の計21名が出席した。
取材・文/バドミントン・マガジン編集部