2月23日に開催されたS/Jリーグ2019/チャレンジリーグ(東京・立川市/柴崎市民体育館)最終日は、男子の順位決定戦が行なわれた。ここでは、男子の決勝トーナメント決勝戦のダイジェストをお伝えする。
16チームで争う男子1部のリーグ戦は、4チームで編成された各リーグの1位が決勝トーナメントに進出して優勝を争う。今季は、S/JリーグⅡ最下位チームとチャレンジリーグ優勝チームの入替戦が実施されないため、チャレンジリーグ優勝=S/JリーグⅡ昇格というビッグチャンスとなった。
年々レベルが上昇しているチャレンジリーグだが、その決勝戦に勝ち進んだのはS/JリーグⅡでの試合経験を持つトヨタ自動車九州と、リーグ戦から勢いよく勝ち上がってきた豊田通商。豊田通商は女子チームが前日のチャレンジリーグで優勝を飾っており、男女アベックでの優勝&昇格をねらっていた。
優勝に向けて譲れない第1ダブルスは、トヨタ自動車九州が先制する。原田和憲(上写真・右)/武生卓也が、豊田通商の福家匠麻/峰将大に対して2−0で勝利を飾り、S/JリーグⅡ復帰まであと1勝に迫った。しかし、シングルスに自信を持つ豊田通商も、すぐさま逆襲。「次につなげる気持ちで戦った」という清水智彦が、トヨタ自動車九州の小森洋佑を第1ゲーム21−10で抑えると、続く第2ゲームも「最後なのでとにかくやりきろう」(清水)と、追走する相手をしっかり振り切って21-16で制した。
1−1でまわってきた第2ダブルス。互いに負けられない勝負で、主導権を先に握ったのは豊田通商ペア。「自分たちにまわってきたら、とにかくガツガツやるしかない」と挑んだ北里元輝/吉村徳仁は、リーグで連勝した勢いをそのまま第1ゲームで発揮。21-12で折り返すと、続く第2ゲームも豊田通商が11-5とリードをつかんだ。
だが、負けられないトヨタ自動車九州の具志堅興平/春成星哉も、後半は速いドライブ展開をしのぎながら差を詰めて、17オールに追いつく。その後は互いにポイントを奪い合う緊張のラリーとなったが、最後に抜け出したのは北里/吉村。19オールから2連取して21-19で勝利。豊田通商がチャレンジL初優勝を飾り、S/JⅡ昇格を決めた。
豊田通商・北村裕幸監督
「目標にはしていましたが、まさか男女で(S/JリーグⅡに)上がれるとは思わなかったです。いろいろな方々の支えがあっての優勝なので、本当に感謝していますし、うれしいです。去年はシングルスの清水に頼りきった部分もありましたが、第2ダブルスに入った北里/吉村が頑張ってくれたことで、清水の気持ちが少し楽になったのがよかったのかなと思います。S/JⅡ昇格を決めても、まだまだやらないといけない部分はたくさんあるので、まずはS/JⅡでどうやったら勝てるのかという課題をみつめて、そこからスタートしたいと思います」
トヨタ自動車九州・小出寿朗監督
「予選リーグは上位のチームにしっかり勝てたけど、決勝トーナメントに入ってからはチームが乗り切っているようで、乗り切っていなかった。決勝は豊田通商さんがムード的にも盛り上がっていたので、そこで押し切られてしまったかなと思います」
▼男子1部/1位・2位決定戦
豊田通商 2−1 トヨタ自動車九州
福家匠麻/峰将大●0〔18−21、16−21〕②原田和憲/武生卓也
清水智彦②〔21−10、21−16〕0●小森洋佑
北里元輝/吉村徳仁②〔21−12、21−19〕0●具志堅興平/春成星哉
▼男子1部/3・4位決定戦
ウエンブレー 2−0 TEAM KANAGAWA
平川大貴/池田拓馬②〔20−22、21−13、21−18〕1●西村有貴/谷澤巧也
大平洸輝②〔21−13、21−9〕0●吉澤慎哉
ウエンブレー・酒井浩輔監督
「優勝をねらっていたので、3位という結果はやっぱり残念です。でも、チームの総合力は上がっていると思いますし、来季に向けての手応えもつかめました」
■男子1部順位
優勝:豊田通商
2位:トヨタ自動車九州
3位:ウエンブレー
4位:TEAM KANAGAWA
5位:Shuttle&Sons
6位:ジヤトコ
7位:日本製鉄
8位:JP日本郵政
9位:グッドウェーブ鹿児島
10位:トヨタ自動車
11位:タダノ
12位:北都銀行
13位:JFEプラントエンジ
14位:BC千葉
15位:ワタキューセイモア
16位:BWAY
■男子2部
1位:大和製衡
2位:VERTEX
3位:足立区役所
4位:でん六
5位:千葉県庁、JAちば東葛、東京消防庁、SUBARU
9位:JR東日本盛岡、YANG YANG
11位:ミズノ
12位:SSDS
13位:リオン
14位:愛知製鋼
15位:三菱重工下関、高知市役所、コニカミノルタ、警視庁
19位:新明和工業、三菱UFJ銀行
21位:勝山市役所
22位:豊田自動織機
23位:三菱電機姫路
24位:京都中央信用金庫
25位:日産自動車栃木、中国電力、三菱自動車水島
28位:Chemiway、Footwork、JR東日本仙台
文/バドミントン・マガジン編集部
写真/川口洋邦