小学生時代から頭角を現し、全国大会の男子シングルスにおいて“史上初”や“最年少記録”などの偉業を次々と成し遂げる奈良岡功大(浪岡高校3年)。この連載では、そんなスーパー高校生の日常や素顔に迫っていく。連載第21回は、男子シングルスで優勝を果たしたインターハイと、秋田マスターズ、国体予選の3大会について振り返ってもらった。また、Q&Aのコーナーでは、読者からの質問に答えていただく。
皆さん、こんにちは!
高校最後の夏休みが終わり、学校が始まりました。勉強、練習の毎日ですが、高校生活もあと半年くらい。悔いのないように過ごしていきたいです。
インターハイも今年が最後。3回目の挑戦で金メダルが取れて、すごくうれしかったです。団体は銀、ダブルスは銅でしたけど、3色のメダルをそろえられたのは満足しています。もちろん、どれも勝ちたかったけれど、みんな頑張ったので悔いはありません。青森に帰ってから、たくさんの人に「おめでとう」といっていただきました。応援が力になっていたので、周りの人たちに本当に感謝しています。
でも、インターハイ優勝はもう過去のこと。いまは世界の大会で勝つことだけを考えています。インターハイから1週間後の秋田マスターズ(8月13日~18日)は、そう気持ちを切り替えて挑みましたが2回戦負け。悔しいですが、インターハイで痛めた足が完治していないまま出場したので、この結果は仕方がないと受け止めています。ただ、2回戦で戦った坂井一将選手(金沢学院クラブ)には前に競ったことがあったぶん、力を出せなかったのは残念です。次は万全のコンディションで戦えるように頑張ります。
23日には、国体の東北予選がありました。出場枠の4枠をかけて、チーム青森は宮城と対戦。インターハイの決勝で負けた聖ウルスラ学院英智のメンバーが相手でしたが、2-0で勝つことができました! ダブルスでは、武藤(映樹)とのペアでエースペアに勝利。楽しんでプレーできたのでよかったです。
このあとは、ベトナムOP(9月10日~15日/Super100)に参加します。ベトナムの初戦は、ベテランのソニー・ドイ・クンコロ選手。自分の力を出しきれば、勝つ可能性はなくはないと思うので、精いっぱい戦ってきたいです。応援よろしくお願いします!
奈良岡功大選手に聞く!
☆なんでもQ&A☆
Q.奈良岡選手は、試合のインターバルでどんなことを意識していますか?(中学3年・男子)
A.インターバルは、自分のプレーや考えを整理する時間。1ゲーム目で負けたときは、1ゲーム目で気づいた相手が嫌がるところを2ゲーム目でねらおうと考えます。逆に、先に取ったときは、自分のやっていることが正解なので、2ゲーム目もそのままやり続けようと思います。ただし、相手はどこかで作戦やプレーを変えてくるはず。そこで動揺しないように意識しています。
たとえ1ゲーム目で負けても、焦ることはまったくないですね。試合に負けたら落ち込みますけど、次の2、3ゲームを勝てばいいだけ。ファイナルゲームに入るときは、「あと1ゲームだからギアを上げていこう」と考えて、ガンガンいきます。でもここで、「試合が長くなる」「嫌だな」と思ったら負け。体力もきつくなる最後の場面は、気持ちが大事だと思います。
(インターハイ決勝のインターバルで目を閉じていたのは)集中しようとしていました。自分が「ダメだな」と感じたときに、よくやるんです。自分なりの集中するための方法です。
編集部TOPICS
“奈良岡式フットワーク”が凝縮されたDVDブックが発売中!
インターハイの男子団体で準優勝に輝いた浪岡高校。その浪岡高校の監督を務め、ジュニアから高校まで、各年代で選手をトップレベルへと導いている奈良岡浩監督のフットワーク理論を凝縮した書籍、『バドミントン フットワーク レボリューション』が全国の書店で発売中だ。基礎となる6方向のフットワークや、練習メニュー&トレーニングなどについて詳細に解説。表紙を飾る奈良岡功大選手が、すべてのメニューを実演している。約37分の映像が収録されたDVD付き。スムーズな足運びを学びたい人におすすめ。
◎A5判並製、112ページ、オールカラー。価格1,800円+税。ベースボール・マガジン社刊
*お求めは全国の書店または小社受注センターまでお申し込みください。
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☎0120-911-410
(月~金10:00~12:00/13:00~16:00〈祝祭日を除く〉)
★奈良岡功大選手への質問募集!★
送り先…◎Eメール:bad@bbm-japan.com ◎FAX:03-5643-3841◎郵便:〒103-8482(株)ベースボール・マガジン社 バドミントン・マガジン編集部&バド×スピ!編集部「一本集中 Q&A」係まで。さまざまな質問、お待ちしています!
Profile
ならおか・こうだい◎2001年6月30日生まれ、青森県出身。浪岡南小-浪岡中-浪岡高。小学時代は全国小学生大会単3連覇、全国ABC大会単5連覇を達成。中学時代は全国中学校大会単3連覇という前人未踏の記録を打ち立てた。同年9月には、高校2年までが出場する全日本ジュニアで最年少V(16年・17年連覇)。高校に入学後はインターハイのシングルスで2年連続準優勝に輝き、19年3月の高校選抜では連覇と3冠を果たした。そのほかにも、全日本総合本戦出場や17年日本ランキングサーキット単3位、18年大阪国際準優勝など国内外のシニアの舞台でも活躍。18年にはユース五輪で銅メダル、世界ジュニアで銀メダルを獲得した日本のホープ。174㎝66㎏。血液型B。
構成/バドミントン・マガジン編集部