8月19日より開催されている『第25回世界選手権』(スイス・バーゼル)。大会6日目の24日は、各種目の準決勝が行なわれた。男子シングルスの桃田賢斗、女子シングルスの奥原希望はともに決勝進出を決めている。
桃田は、7月のジャパンOP準決勝でストレート勝ちしているインドのサイ・プラニース・Bを21-13、21-8で圧倒した。
試合序盤は、自身のショットの状態を確かめるようにスローテンポで入ったが、第1ゲームのインターバル後は、ショットの精度、ディフェンス力、攻撃力とすべての面で差を見せつけた。相手にとってはリスクを負ってでもギリギリを攻めなければならず、結果的にミスも増え、それが点差につながっただろう。
完勝にも自身のプレー内容には満足せず、「点数は抑えることができたが、相手のフォア奥に集める球が甘くなって、そこは納得していない。緊張もあり、動きも微妙に重かった。明日はしっかり準備してコートに入りたい」と試合後、まずは課題を口にした。
2連覇に向けて、あと1試合。「ベストパフォーマンスを出して、応援してくれる人に結果で応えたい」と決勝に臨む思いを語った。
奥原は、ラチャノック・インタノン(タイ)にファイナルゲームの逆転勝ち。
第1ゲームは17-12と5点差をつけながら、そこから9連続得点で逆転を許すという嫌な流れだったが、スタミナに自信を持っていた奥原は「スピードを上げてきた相手にも対応できるように、脚だけはしっかり動かすことを怠らないように心掛けた」と第2ゲームは最後まで長いラリーに耐えた。18-18から相手のミスを誘って3連続得点でこのゲームを奪うと、インタノンの体力が落ちてきたファイナルは、奥原に分があった。
序盤で何度も決められたクロスネットに今度は追いつき、逆にインタノンはあと一歩の足が出なくなった。
決勝の相手は2年前の世界選手権決勝で死闘を演じたプサルラ・V.シンドゥ。
「もっともっと厳しい戦いになると思う。頭を切り替えて対策を練らなければいけない」と表情を引き締めた。
取材・文/バドミントン・マガジン
写真/菅原 淳