8月19日より開催されている『第25回世界選手権』(スイス・バーゼル)。大会3日目の21日は、各種目の2回戦が行なわれた。ここでは、男子ダブルスの保木卓朗/小林優吾、井上拓斗/金子祐樹の試合をレポートする。
◆放送予定
保木/小林は世界ランキング45位のアメリカペアを24分で退ける快勝だった。
第1ゲームはスピードのある攻撃で相手を圧倒。8本に抑えると、第2ゲームでは次戦以降を見据えて、大きな展開でレシーブの感触を確かめながらプレーする余裕もあった。
すでに混合ダブルスで2試合をこなしている保木が「また違うコートでできたのはよかった」といえば、「調整期間が長かったので、1試合を終えてほっとしている。試合の中でレシーブも、アタックのコースも確かめることができたので、次につながる」と小林。
今大会について「大きな目標はメダル獲得ですが、(4強入りした)インドネシアOPでは、先を見ずにやっていたのが結果につながったので、今回も一つひとつ」(保木)と、まず次の3回戦に集中する。
井上/金子は、第9シードのアーロン・チア/ソウ・ウィーイク(マレーシア)をファイナルの接戦の末に破り、3回戦進出を決めた。
初対戦の相手に第1ゲームは「探り探り」(井上)というプレーで、相手に先に攻撃させてしまったが、第2ゲームで「攻守のメリハリをつけた」という作戦が奏功。レシーブでしのぎながら、チャンスではスマッシュ、プッシュと連打で攻めて、主導権を握った。
ファイナルは、最大8点差からジリジリと追い上げられる展開となり、終盤に2点差まで迫られたが、最後は金子のスマッシュで試合を締めると、力強いガッツポーズ。「大きい展開でやるべきところを自分が興奮してドライブ戦にしてしまったけれど、そんな中でパートナーに助けられた」と試合後、井上は金子に感謝していた。
3回戦では、昨年の覇者・李俊慧(リ・ジュンフイ)/劉雨辰(リュウ・ユチェン)と対戦する。これまで5度対戦して勝ったことはないが、「毎回いいところまではいけている。もちろん、そこにいくまでも厳しいのですが、しっかりついていけば、逆に相手のほうがプレッシャーを感じると思うので、終盤の競り合いに持ち込みたい」(金子)と意気込みを語った。
取材・文/バドミントン・マガジン編集部
写真/菅原 淳