熊本インターハイは8月2日(金)に大会2日目を迎え、八代トヨオカ地建アリーナ(八代市総合体育館)にて男女団体戦の準々決勝から決勝までが行なわれた。ここでは、ふたば未来学園が4連覇を果たした女子の模様をダイジェストでお伝えする。
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【女子ダイジェスト】
準々決勝からスタートした大会2日目。女子団体はこの日の初戦で、高校選抜Vの埼玉栄(埼玉)が四天王寺(大阪)に、同準Vのふたば未来学園(福島)が八代白百合学園(熊本)をいずれも3−0で下して順当に準決勝へと勝ち上がった。一方で、4年ぶりの優勝をめざしていた青森山田(青森)は、柳井商工(山口)を相手にダブルス2本を先制しながら逆転負けを喫する波乱。また、選抜3位の聖ウルスラ学院英智(宮城)も西武台千葉(千葉)に1−3で敗れてベスト8で姿を消した。
柳井商工と西武台千葉にとっては、この勢いのままに準決勝でも接戦に持ち込みたい状況だったが、埼玉栄とふたば未来学園はそれを許さなかった。埼玉栄は柳井商工に、ふたば未来学園は西武台千葉に対し、いずれもストレート勝ちと優勝候補の貫禄を示して決勝進出を決めた。
春の選抜と同一カードとなった決勝戦。両校が考えたオーダーもまた、選抜と同様に真っ向勝負だった。まず、最初に決着がついたのはエース同士が対戦した第1ダブルスだ。ふたば未来の内山智尋(写真右)/廣上瑠依は、鈴木陽向/大澤佳歩の持ち味である攻撃力を発揮させずに16本、15本のストレート勝ち。この勝利で勢いを加速させたふたば未来は、3面展開で同時進行中だった第2ダブルスでも、千葉美采/杉山薫が本田胡桃/八角実侑を17本オールで退けて優勝へ王手をかけた。
このままでは終われない埼玉栄は、第1シングルスに出場した主将の宮﨑淳美(写真)が、ねばる木村百伽を相手に第2ゲーム22−20で振り切って1勝を奪い返す。しかし、埼玉栄の反撃もここまでだった。続く第2シングルスでは、ふたば未来の主将である染谷菜々美が、鈴木陽向につけいる隙を与えずにストレート勝ち。自らの手で優勝を決めた主将のもとへ選手たちが駆け寄り、ふたば未来が4年連続の栄冠を手にして歓喜に湧いた。
8月3日(土)の大会3日目からは個人種目へと移り、女子ダブルスの1回戦から準々決勝までが芦北町民総合センターと八代白百合学園高校で、男子ダブルスの1回戦から準々決勝までが八代トヨオカ地建アリーナと東陽スポーツセンターで行なわれる。
【優勝コメント】
本多裕樹監督
「勝つのが当たり前、負けるはずがないと言われるようなチームで、プレッシャーに感じてしまうところもあったのですが、そうであれば夏の王者として、3連覇を引き継いで更に強固な王者としての戦いをしていこうと話していました。そのなかで、選抜から夏までの間に選手たちが成長をして、最後に勝ちきるというゲームが出来た。非常に大きな勝利だと感じています」
染谷菜々美主将
「去年のIHが終わってから今まで、このIHで優勝することを目標にやってきたので、達成できてすごくうれしかったです。決勝はみんなが勝ってくれると信じていましたが、自分にまわってきたら絶対に決めてやると思っていたので、最後決められてよかった。3連覇というのは先輩たちが成し遂げた結果なので、今年は自分たちで奪い取りに行こうとやっていました」
▼準々決勝
埼玉栄(埼玉)3−0四天王寺(大阪)
柳井商工(山口)3−2青森山田(青森)
西武台千葉(千葉)3−1聖ウルスラ学院英智(宮城)
ふたば未来学園(福島)3−0八代白百合学園(熊本)
▼準決勝
埼玉栄 3−0 柳井商工
ふたば未来学園 3−0 西武台千葉
▼決勝
ふたば未来学園 3−1 埼玉栄
内山智尋/廣上瑠依②〔21-16、21-15〕0●鈴木陽向/大澤佳歩
千葉美采/杉山薫②〔21-17、21-17〕0●本田胡桃/八角実侑
木村百伽●0〔17-21、20-22〕②宮﨑淳美
染谷菜々美②〔21-8、21-10〕0●鈴木陽向
取材・文/吉井信行
写真/矢野寿明