日本の頂点を決める「第72回全日本総合選手権」。大会5日目の1日は、各種目で準決勝を実施。ここでは、男子シングルスの選手コメントを紹介しよう(桃田賢斗-常山幹太は常山が棄権したため、両選手ともコメントはありません)。
西本拳太(トナミ運輸)
結果:上田拓馬(日本ユニシス)に19-21、21-14、21-6で勝利
「1ゲーム目は上田さんのスピードあるプレー、経験に対応しきれなかった部分があります。2、3ゲーム目も、リードされると相手が強気になるので出だしに注意しないとやられると思いましたが、フィジカルで上回ることができました。最後は上田さんがフォルトを取られてしまい、それで終わったのが残念です。むしろネットインのスーパープレーで、レットでいいから、もう1ラリーしてもよかったのに、罪悪感を感じました(苦笑)。明日は桃田との対戦ですが、あのネットと鋭いスマッシュをどこまで防げるかにかかっていると思います。相手のきれいな球回しを、どうこじ開けていくか……。相手は世界1位。もちろん勝って日本一をめざしますが、先を見すぎずに集中していきます」
上田拓馬(日本ユニシス)
結果:西本拳太(トナミ運輸)に21-19、14-21、6-21で敗戦
「最後、相手のシャトルがネットに当たって返ってきて、パッと打ったらクロスに返りました。絶対にオーバーしていないと思うんですが、オーバーネットを取られて…。1ラリーでも長くやりたかったので、ああいう形で終ってしまったのがすごく残念だし、すごく悔しいです。
でも、昨日に引き続き、いろんな人が応援してくれて。日本代表を外れた自分でも、まだこんなにいっぱい応援してくれている人がいるんだなって。頑張る力をもらえてうれしかったです。1ゲーム目は力を振り絞って何とか取れたのでよかったですけど、前の3試合は全部ファイナルで、今日も1ゲーム目からタフな試合できつかったぶん、最後は失速してしまいました。西本選手の攻撃をねばり切れなかったです。でも、力は出し切れたのでよかった。これが最後の全日本総合という気持ちで挑みましたが、出しきって終われたので悔いはないです。後輩であり、A代表であり、世界ランクトップ10の西本選手に対して自分の力を出して終われたことは、すごく幸せです。最後といいつつ、もしかしたら最後じゃなくて、平気でやってるかもしれないですけど(笑)、いまはとりあえず、ゆっくり休みたい。やりきりました」
取材・構成/楊 順行、バドミントン・マガジン編集部
写真/菅原 淳