10月13日に開幕した第69回全日本学生選手権(京都・ハンナリーズアリーナ)は14日、大会2日目を迎えて男女団体戦の準決勝と決勝が行なわれた。ここでは、女子団体のダイジェストをお伝えしよう。
【女子団体】
この日、最初の試合となった準決勝で日本体育大と対戦した筑波大。優勝へ向けて弾みをつけたい場面ではあったものの、筑波大は第1単で3年生の主将・安田美空が池内萌絵に敗れてしまう。ただし、そこはトーナメントを勝ち抜いた経験を持つメンバーが豊富な筑波大。同時進行だった第2単で、香山未帆が日本体育大の菊池さやかにストレート勝ちすると、第1複の山中芹里/大関令奈も続いて筑波大が2-1と逆転。第2複では安田/香山のエースダブルスが、油上芽恵/宮内公佳を10本、8本に抑える完勝で決勝進出を決めた。
一方、反対の山では、龍谷大と明治大が対戦。龍谷大は朝岡依純と野田千遥の第1・第2シングルスがともに白星をあげて優位に立つと、斉藤ひかり/朝倉みなみの第1ダブルスも上杉夏美/鈴木成美を相手に2-0で勝利。龍谷大は明治大を3-0のストレートで退けて、2年連続となる決勝進出を果たした。
筑波大の5連覇か、それとも龍谷大の初優勝か。昨年と同カードの決勝は接戦となった。2面展開で始まると、第1単を龍谷大の朝岡が、第2単を筑波大の香山が取り合い、1-1となってダブルスへ。そして、筑波大は準決勝と同じく第1複の山中/大関がチームに流れを呼び込む。山中/大関は前回大会で個人準優勝の実績を持つ斉藤/朝倉に対して第1ゲームを15本で先制すると、第2ゲームも試合の主導権を握って16本でストレート勝ち。これで優勝へ王手をかけた筑波大は、第2複の安田/香山が毛利未佳/野田とのファイナル勝負を制して、史上初となる5連覇の偉業を達成した。
◆優勝校主将コメント
筑波大・安田美空
「入学したときから5連覇が目標だといわれていました。とくに今年は、3年生の自分が主将をやらせてもらうということで、個人的に特別な思い入れがあったんです。今大会はあまり調子がよくなくて苦しかったんですけど、最後は応援に助けてもらいました。うれしいというよりはホッとしたという気持ちです」
【女子団体・結果】(14日)
▼準決勝
筑波大 3-1 日本体育大
龍谷大 3-0 明治大
▼準決勝
筑波大 3-1 龍谷大
安田美空●1〔17−21、21−14、10−21〕②朝岡依純
香山未帆②〔21−15、21−19〕0●野田千遥
山中芹里/大関令奈②〔21−15、21−16〕0●斉藤ひかり/朝倉みなみ
安田美空/香山未帆②〔16−21、22−20、21−16〕1●毛利未佳/野田千遥
取材・文/吉井信行
写真/江見洋子