【アジア大会】西本拳太は1−2で惜敗も48年ぶりの銅メダル!<個人シングルス準決勝>

4年に一度開催されるアジアのビッグイベント「第18回アジア大会」のバドミントン競技は27日、男女シングルスと男子ダブルスの準決勝が行なわれた。ここでは、男子シングルスの日本選手の結果をお伝えしよう。

【男子シングルス】

アジア大会

準々決勝で強敵の孫完虎(ソン・ワンホ/韓国)を撃破してメダルを確定させた西本拳太(写真)。準決勝では、21日に行なわれた団体戦の準決勝で敗れているジョナタン・クリスティ(インドネシア)と、決勝進出をかけて戦った。

地元ファンの大声援が会場に響き渡るなか、先に第1ゲームを奪ったのはジョナタンだった。西本はシャトルの勢いが増す風上のコートから次々と強打を繰り出し12-6とリードしたものの、「相手がペースを上げてくるなかで、強打を警戒して小さいプレーになってしまった」と逆転を許す。それでも第2ゲームは「相手に攻撃させないことを意識した」という西本が丁寧な配球で11-7とリードを奪うと、その後は相手のミスが重なり21-15で奪い返した。

1-1で迎えた勝負のファイナルゲーム。一進一退の攻防のなか、西本は16-19から果敢に攻めて追いついた。しかしここで、間を取ったジョナタンにサービスリターンをヘアピンのネットインで決められると、「1点が欲しいあまりに攻め急いだ」西本のスマッシュがネットにかかり万事休す。

最後は勝負所での“駆け引き”に敗れたが、同種目では1970年バンコク大会の小島一平以来、48年ぶりとなる銅メダルを獲得した。

アジア大会
勝利の瞬間、喜びのあまりウェアを脱いで派手なガッツポーズを見せたジョナタン・クリスティ(左)。「相手のネット前でのプレーがよくて自信をなくした場面もあったけど、最後は『自分ならできる』と思った」(ジョナタン)

◇選手コメント

「いやぁ…もったいない。悔しいの一言です。最後、19オールの場面で相手が間を取ってきましたが、そのなかでも気持ちを切らすことなくやろうとしていた。でも、勝負にきた相手のヘアピンがすごくいいヘアピンで、いま思えば自分がサービスをもう少し考えて出せていればよかった。最後の1点は、点数が欲しいあまりに攻め急いでしまいました。そのなかでも我慢して、しっかりラリーできる精神力や技術を今後磨いていきたいと思います。(銅メダル獲得については)ここでメダルを取るか取らないかは大きな差だったと思うので、それはよかったです。でも、今日負けたことがいまの自分の実力だとしっかり受け止めて、2年の東京オリンピックや4年後のアジア大会では銅メダルよりいい色のメダルが取れるように厳しい練習を積み重ねていきたいです」

▼準決勝
西本拳太●1〔15−21、21−15、19−21〕②ジョナタン・クリスティ(インドネシア)

取材・文/バドミントン・マガジン編集部

写真/菅原 淳

投稿日:2018/08/27
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