松友美佐紀
宮城・聖ウルスラ学院英智卒、現日本ユニシス
■インターハイ戦績
1年時〔07年〕/団体ベスト4
2年時〔08年〕/団体・シングルス・ダブルス優勝
3年時〔09年〕/団体ベスト4、シングルス準優勝
IHで勝つために、徳島から仙台へ
インターハイで一番印象に残っていることは、やっぱり(2年時の)3冠です。私は高校からウルスラに入ったのですが、IHで勝ちたいと思ったから仙台に行きましたし、髙橋(礼華)先輩の代(1学年上)が断トツでチーム的にも強かったので、県大会の個人戦でも勝つのがすごく難しかったんです。ただ県大会のシングルスでは私が勝って、もう1人が佐藤冴香さん(常磐木学園、現ヨネックス)だったので、ウルスラから私しか出られませんでした。先輩が出られなくて私が出るからには、絶対に負けられないと思っていましたし、それが大きなモチベーションになっていました。
団体戦は髙橋先輩のケガがあって、普段組んでいない玉木(絵理子、現日立化成)先輩と組んで必死でしたし、あのとき高橋先輩がシングルスでも出場予定でしたが、ケガで出場できなくなってしまったので、私がエントリーされました。結果的には、一度もシングルスは回ってくることなく、本当に先輩たちのおかげで勝つことができました。ダブルスでは髙橋先輩が最後でしたし、ケガをしても出たいという気持ちはわかっていたので、何としても優勝したいと思っていました。3冠を達成してみて、きつかったというのはあまりないですね。どちらかというと楽しかったです(笑)。
3年のときのIHも思い出に残っています。春の選抜でヒザをケガして、IH予選では、ダブルスの練習を1ヶ月もせずにぶっつけ本番で出ましたし(県大会準々決勝で敗退)、シングルスは何とか勝てたんですけど、予選後も痛みがあって直前にやっと練習を始めたくらいでした。本番では自分の思うようなプレーはまったくできなかったんですけど、それでも決勝まで進んで、三谷(美菜津・金沢向陽、現NTT東日本)と戦って…。負けたのが三谷でよかったなと思いますし、いい思い出ですね(笑)。
「勝ち抜く」という強い気持ちが必要
IHを経験して成長したのは、気持ちの面です。とくに、IHで勝つよりも県大会に勝つほうがきつかったので、そこを勝ち抜くんだという強い気持ちが必要でした。高校時代は技術や戦術よりも、本当に気持ちが強くなったと思っています。
高校生のなかで選抜とIHはやっぱり特別な大会だと思います。私自身もそうでしたが、そこで全力を出して戦ったからこそ、いまがあると思っています。高校生のみなさんには「自分が絶対、夏、勝ってやる」という思いを全力で出してほしいですね。
(プロフィール)
まつとも・みさき/1992年2月8日生まれ、徳島県出身。髙橋とのペアで、2015年7月現在世界ランク1位を保持。O型。右利き。159.5㎝。