小学生時代から頭角を現し、全国大会の男子シングルスにおいて“史上初”や“最年少記録”などの偉業を次々と成し遂げる奈良岡功大(浪岡高校1年)。月に一度の連載では、そんなスーパー高校生の日常や素顔に迫っていく。第7回は、所属する浪岡ジュニアが1月上旬に行なった沖縄合宿と、3冠を遂げた第46回全国高等学校選抜・東北予選会(1月19日~21日)の話をピックアップ。Q&Aのコーナーでは「サービスのコツ」についてを語ってもらった。
皆さん、こんにちは!
今月は、年始に浪岡ジュニアで行なった沖縄合宿と、団体戦と個人戦の3種目に出場した東北大会について振り返りたいと思います。
1月5日から11日まで行なわれた沖縄合宿は、感想を一言で表現するなら、とにかくきつかった…です(苦笑)。合宿2年目となる今回は、昨年に続いて体づくりがメインで、練習はトレーニングが中心。とくに前半は厳しいメニューが多く、ほとんど羽根を打たずに体を追い込む日々でした。
合宿中は主に7時頃に起きて、午前は9時から12時まで、午後は14時から18時頃まで練習というスケジュールです。高校生は合宿直後に学校のテストがあったので、夜はみんなで勉強もしていました。
練習のなかで一番きつかったのは、砂浜での15分走です。15分走って5分休み、また走る…というのを4セットするのですが、砂浜で足元が不安定なぶん、負荷がかかるので終盤はかなりしんどくて…。今年は雨の日が多く、前回よりも体育館など室内で行なうトレーニングが多かったけれど、体育館でもしっかり走り込んで、かなり体を追い込むことができたと思います。
僕の課題は、体力面などを強化して、試合中のスピードを持続させること。この課題をクリアしていくために、今回は全体的に高い意識を持って取り組むことができました。成果はすぐに表れるわけではないですが、コートでプレーをしても簡単に息が上がりにくくなったのは実感しています。
3月には同じ沖縄で日本B代表の合宿が行なわれます。さらに厳しい練習になると思いますが、そこでもしっかり強化していけるように頑張りたいです。
東北大会で3冠達成!
合宿後の19日からは、東北大会に出場しました。この大会は、高校選抜の切符をかけた大事な試合。大会序盤に行なわれた団体戦は、準決勝で聖ウルスラ学院英智高(宮城)、決勝では前回王者のふたば未来学園(福島)を破って優勝することができました。個人戦では、武藤(映樹)と組むダブルス、そしてシングルスでも勝ち上がって3冠できたのでよかったです。
でも、満足はしていません。団体戦では“エースとして勝つ”という役割を果たせましたが、チーム全体として落としてはいけない試合を落とすことがあったので、そういう部分を直していきたいと思っています。ダブルスに関しては、いつも以上に助け合ってできたことはよかったですが、まだまだ簡単なミスが多い。それをなくしていけば選抜でも優勝できると思うので、全国大会でも3冠できるように、チームみんなで取り組んでいきたいです!
奈良岡功大選手に聞く!
☆なんでもQ&A☆
Q.サービスが苦手で、ミスをすることが多いです。奈良岡選手はどうやってサービスを打っていますか? うまく打つコツがあれば教えてください!(中3・男)
A.サービスは得意なほうですが、競った場面で打つときは僕も緊張します。そんなときは、“無”になることが一番。サービスは技術以上にメンタル面の影響が大きく、ミスを怖がると入りません。また、ちゃんと入れようと思い過ぎるのも逆効果。力んでシャトルが浮いたり、ネットにかかったりしてしまいます。なので、僕の場合はミスしてもいいくらいの気持ちで打ちます。すると、力まず自然体でいられるので、いいサービスを打つことができると思います。
ダブルスの場合、プレッシャーを感じたり、ミスをするとパートナーに申し訳ないと思うことが多いかもしれません。でも、そこはお互い様。気にしないようにしています。たとえミスをしても、引きずらないこと。“次を取ればいい”など前向きに考えることで、ミスも減っていくのではないでしょうか。技術面では、人の真似ではなく、自分に合った打ち方を見つけることも大切だと思います。
★奈良岡功大選手への質問募集!★
送り先…◎Eメール:bad@bbm-japan.com ◎FAX:03-5643-3841◎郵便:〒103-8482(株)ベースボール・マガジン社 バドミントン・マガジン編集部&バド×スピ!編集部「一本集中 Q&A」係まで。さまざまな質問、お待ちしています!
Profile
奈良岡功大◎ならおか・こうだい 2001年6月30日生まれ、青森県出身。浪岡小-浪岡中。小学時代は全国小学生大会単3連覇、全国ABC大会単5連覇を達成。中学時代は全国中学校大会単3連覇という前人未踏の記録を打ち立てた。同年9月には、高校2年までが出場する全日本ジュニアで最年少V。そのほかにも、全日本総合本戦出場や日本ランキングサーキット単3位など、シニアの舞台でも存在感を放つ日本のホープ。日本B代表。173㎝67㎏。血液型B。
構成/バドミントン・マガジン編集部