世界の中でも常に躍進を続けている日本。2017年も日本代表選手を中心に、数多くの栄光を手にしています。今回は年末特別企画として、2017年の日本代表の活躍や主な出来事を振り返ります。第5回は、6月のスーパーシリーズ2連戦、全日本実業団を紹介します。
止まらない日本の快進撃
6月、日本代表はインドネシアOP、オーストラリアOPの2大会に出場。SSプレミアのインドネシアOPでは、女子シングルスの佐藤冴香が1回戦でランク上位の何冰嬌(中国)、準々決勝では日本の山口茜を退けて決勝まで勝ち進む。その決勝の相手は韓国のエース・成池鉉だったが、第1ゲーム21-13、第2ゲーム17-21でファイナルゲームに突入すると、最後は意地をみせた佐藤が21-14で勝利。「決勝の相手はいつもファイナルゲームで負けることが多かったけれど、今回は相手の疲れが見えたところで自分がギアを上げられた。そこが勝因だったかなと思います」と振り返り、初のSSプレミアVを喜んだ。
男子シングルスでは、坂井一将が予選から一気に駆け上がって決勝に初進出。インドのスリカンス・キダムビには敗れたものの、同種目では2016年インドOPで優勝を飾った桃田賢斗以来の好成績を残した。「予選から7試合を戦って準優勝という結果は素直にうれしいです。今年は全英OPのベスト8という結果もありましたが、それ以上に、ヘアピンからのスマッシュという自分のスタイルを貫けたことはよかったかなと思います。この結果に満足せずに上をめざしてやっていきたいです」(坂井)
インドネシアOPの翌週に開催されたオーストラリアOPでも、日本の快進撃は続く。女子シングルスの奥原希望が、山口茜との日本人決勝を制して1年3カ月ぶりのSS優勝を飾ると、女子ダブルスの髙橋礼華/松友美佐紀もデンマークペアを下してV達成。さらに男子ダブルスの園田啓悟/嘉村健士も、2度目となるSS制覇を成し遂げ、日本代表ではSSで初めて3種目Vを決めた。勢いづいた日本代表は、この上昇気流に乗ったまま世界選手権(スコットランド)へと向かうことになる。
日本ユニシスがアベック優勝!
国内大会では、7月に全日本実業団(秋田・秋田市)が開催された。ここで優勝を手にしたのは、男女ともに日本ユニシス。男子はトナミ運輸との決勝戦を3−2で制し、4年ぶり4度目のV。女子は地元優勝をねらう北都銀行を3−1で退けて、2年ぶり4度目の優勝を決めている。
<第5回終わり>
文/バドミントン・マガジン編集部
写真/北川外志廣、菅原淳、BADMINTONPHOTO