12月3日に開催された第71回全日本総合選手権(東京・駒沢オリンピック公園総合運動場体育館)最終日は、各種目決勝戦が行なわれた。ここでは、女子シングルス優勝・準優勝選手のコメントを紹介しよう。
【女子シングルス】
優勝!
山口 茜
(再春館製薬所)
結果:決勝で大堀彩(トナミ運輸)に2-1(22-24、21-16、21-19)で勝利し、3年ぶり2度目の優勝
山口「3年前(の優勝時)はまだ高校生で、どこまでできるかという感じで向かっていくだけでした。今回はどちらかというと向かってこられる立場で、その中でも楽しんでプレーできたのがよかったと思います。向かってこられる立場になってからは、なかなか楽しむことが難しくなってきたのですが、考え方を工夫したりして、今は試合を楽しめるようになってきました。今日は昨日よりシャトルが飛んで、上からのショットが決まる回数も増えて、いつもより気持ちよくプレーできましたし、会場が沸くようなプレーができたのも楽しかった。
大堀さんとは高校生のとき以来の対戦で、そこからお互いにどれくらい成長しているかというのも楽しみでしたし、また今日は大堀さんのネット前のプレーが本当によかったので、それをどういうふうに対応して攻略するかという楽しさもありました。1ゲーム中盤で点差が開いたときにスピードを緩めて流れを渡してしまい、そこからは苦しい展開でしたが、最後まで我慢して試合を通して楽しみながらプレーできたと思います」
準優勝!
大堀 彩
(トナミ運輸)
大堀「今日の試合で、今年の全日本総合は最後だったので、昨日と同様、『これで倒れてもいい』というくらいの気持ちで、最後まであきらないでプレーしました。
去年の準々決勝での敗戦(ファイナル16-9でリードしながら逆転負け)が本当に悔しくて、そのあと勝てるようになるのかなと思ったりとか、どん底に落とされたような感じでした。1年間、いろいろな試合がありましたけど、あの負けた試合だけ、本当に忘れることがありませんでした。総合の借りは総合でしか返せないと思っていたので、今年はまずまずの結果かなと思います。
(山口選手との距離は縮まっているかと思うか、と聞かれ)追いついてきているというのは実感しています。でもまだ相手のほうが上だなと思います。いい試合だったかもしれないですけど、1点を取りきれないのは何か原因がある。まだ追いつけていませんが、3年後(2020年)に追いついて、という気持ちはあります」
取材・構成/田辺由紀子、バドミントン・マガジン編集部
写真/井出秀人