11月29日に開催された第71回全日本総合選手権(東京・駒沢オリンピック公園総合運動場体育館)2日目は、各種目1回戦が行なわれた。ここでは、注目選手・ペアのコメントを紹介しよう。
【男子シングルス】
奈良岡功大
(浪岡高1年)
結果:1回戦は東北マークスの佐伯健人に2-1で勝利
奈良岡「去年1回戦負けで、今年は絶対に勝ちたいという気持ちが強かったので、1回戦を勝てたことはすごくうれしいです。1ゲーム目は大会独特の雰囲気にのまれないように前半から飛ばして取れたのですが、2ゲーム目は油断というか、そういうものが出てしまいました。ファイナルも相手にリードされる展開でしたが、監督に『ここは自分で乗り越えないとダメだぞ』といわれて立て直せて、7-11以降は慌てずにラリーできたことがよかったと思います。
今年は去年より体力やパワー、スピードなど、全体的によくなっていると思うので、明日はそういった部分を出せるように、一本一本集中して頑張りたいです」
西本拳太
(トナミ運輸)
結果:1回戦、中央大学の大関修平に2-0で勝利
西本「自分なりにしっかりアップをして入ったつもりでしたが、(前回優勝した)プレッシャーがあったというか、独特な雰囲気の中での試合だったので、最初は硬さもありました。それで自分のミスから相手に点数を与えてしまいましたが、2-0で勝てたのはよかったです。
2017年の前半は結果が残せず、気持ちの面でもプレーの面でも迷いがありました。でも、10月のフランスOPでいいプレーができて、少し自信になった部分はあります。そのフランスでリー・チョンウェイ選手(マレーシア)に勝てたときは、自分の力を出しきろうと思って試合に入ったことで、前向きなプレーができました。なので、今大会も、まずは自分の力を出しきることに集中したい。プレッシャーがかかる場面でも、自分がやりたいことをできるように頑張っていきたいです」
【混合ダブルス】
井上拓斗(右)/篠谷菜留
(日本ユニシス)
結果:1回戦は齋藤/尾﨑(NTT東日本)に2-1で勝利
井上「先週、香港オープンで2年ぶりにミックスダブルスに出場して、感覚がまだ分からない感じで、自分に余裕がないですね。ミックスをやる上での男子の『かわす球』というのが、自分はまだいい球を出せていなくて、浮いたりして叩かれるシーンが多かった。試合の中で徐々にいいパフォーマンスができるようにしていきたいです。もちろん優勝はしたいですが、いまの力では無理なので、少しずついいパフォーマンスを出して、身内(日本ユニシスのペア)とやるまでは負けたくないです」
篠谷「拓斗とは2年前に一時期ミックスを組んでいたのですが、最近はずっと別のペアで出ていて、今回久しぶりに組みました。予選2試合を勝ちましたが、女子勝負になったときに自分がまだミックスのスピードについていけてなかったり、相手の男子選手のほうに打ってしまうなど間違った配球をしたり、パートナーに負担をかけてしまっているのがもったいないかなと。試合をしていく中で、もっとミックスならではの配球を覚えていきたいですね。明日も女子ダブルスとミックスがあるので、ミックスをやっているスピードを女子ダブルスでも生かしていけたらいいかなと思います」
取材・構成/田辺由紀子、バドミントン・マガジン編集部
写真/井出秀人