10月26日に開催された第68回全日本学生選手権(愛知・一宮市総合体育館)最終日は、男女個人戦の準決勝、決勝が行なわれた。ここでは女子ダブルスの戦いをダイジェストでお伝えしよう。
【女子ダブルス】
女子ダブルスも、前回優勝の宮浦玲奈/勝俣莉里香(法政大④/③)が準々決勝で敗退。そのV候補を破った中西貴映/吾妻咲弥(早稲田大④/①)も、準決勝では2年前のインカレ女王である加藤美幸/柏原みき(筑波大④)にファイナル勝負の末に敗れた。
決勝は2年ぶりのV奪還をねらう加藤/柏原と、準決勝の龍谷大対決を制した朝倉みなみ/斉藤ひかり(②)の勝負に。第1ゲームを先制したのは筑波大ペア。相手の攻撃を封じながら21-16で優勝に一歩近づく。しかし、第2ゲームは龍大ペアが奮起。朝倉のアタックや斉藤の積極的な前への飛び出しなどで、16本に抑えて1−1のイーブンに戻した。
いよいよ優勝が決まる最終ゲーム、ラリーの主導権を握ったのは経験豊富な加藤/柏原だった。疲れが見える相手に対して、スピードを落とさず一気に攻め立てる。すると、最後は点差を広げて21-11で優勝。2年ぶりのタイトル奪還に成功した。
連覇をねらった昨年は4回戦敗退に終わった2人。「(負けた後は)本音をぶつけ合いながらダブルスを作ってきた」(柏原)と、再び頂点に立つことをめざして練習に取り組んだ。今夏は大学生のオリンピックといわれるユニバーシアードで銅メダルを獲得。そして、4年生最後のインカレでは、長らくエースとして大学界をけん引した自覚と誇りを胸に、力強く頂点まで駆け上がった。
優勝:加藤美幸(左)/柏原みき(筑波大)
柏原「学生の集大成であるインカレを優勝することができてうれしいです。去年負けたときは、なぜ自分たちが負けたのかもよくわからないまま、モヤモヤした気持ちがありました。でも、その後もお互いの本音をぶつ合いながらいろんな話をして、ダブルスを作ってきました。そうやって加藤と2人でやってきたことが大きかったと思います」
加藤「1年生のときから柏原とペアを組んできて、4年目のインカレには熱い思いがありました。4年間の集大成を、優勝で終えることができてすごくうれしいです。去年の負けがあったからこそ、この大会を2人で大事に戦えたと思います」
▼準決勝
加藤美幸/柏原みき(筑波大)②〔19−21、21−14、21−14〕1●中西貴映/吾妻咲弥(早稲田大)
朝倉みなみ/斉藤ひかり(龍谷大)②〔21−11、14−21、21−18〕1●牟田香菜子/山藤千彩(龍谷大)
▼決勝
加藤美幸/柏原みき②〔21−16、16−21、21−11〕1●朝倉みなみ/斉藤ひかり
取材・文/バドミントン・マガジン編集部