9月22日に開催されたダイハツ・ヨネックスジャパンオープン(東京体育館・SS)4日目は、各種目の準々決勝が行なわれた。ここでは、ベスト4入りをかけて争った女子ダブルスと女子シングルスの日本選手のコメントを紹介しよう。
【女子ダブルス】
福島由紀/廣田彩花(韓国ペアに2-1で勝利)
福島「勝ててホッとしています。長い試合になるのはわかっていたのですが、2ゲーム目の中盤まで緊張から硬くなって、ミスが多く出てしまいました。でも、1分でも1秒でも長くコートに立とうと思って、途中から開き直ってプレーできたことがよかったと思います。(タカマツとの準決勝に対する意気込みは、と聞かれ)お互いに手の内はわかっているので、気持ちを前面に出して戦いたい。自分たちらしく、あきらめずに最後まで頑張りたいです」
廣田「2ゲーム目の途中までミスで相手に点数を与えてしまったのは反省点です。(流れを変えられた要因は、と聞かれ)開き直った部分もありますが、相手のクロスの球を前衛で捕まえられるように意識しました。ジャパンオープンは憧れの舞台なので、そこで明日も戦えることはうれしい。ミックスの試合もありますが、女子ダブルスも長い試合を覚悟して、我慢勝負になっても負けないという気持ちで戦いたいです」
福万尚子/與猶くるみ(新玉美郷/渡邉あかねとの日本人対決を2-0で勝利)
福万「強い相手ともっと試合をしたいという意欲がすごくあって、昨日からこの試合を乗り越えて、明日海外の選手とやりたいという気持ちが強かったので、明日が楽しみです。(この3試合で手ごたえを感じている部分は、の問いに)以前から自分が前衛に入って、與猶が後ろという形を練習してきましたが、この形にならないときにどうやって攻めるかを練習してきました。そこでも点数が取れているので、初戦の強い相手(世界ランク6位の韓国ペア)にも競って勝てて、今日もいままで結構負けている相手だったんですが、点差をつけて勝てたのかなと思います」
與猶「(ベスト4について)初戦に強い相手に勝って手応えを感じて、2回戦、3回戦は日本選手が相手で、やはりここで負けていられないという思いもありました。今日勝って、ここまで来られて、明日また強い相手とできるので、すごく楽しみです。(この3試合で手ごたえを感じている部分は、の問いに)私が後衛でやりたいようにやれる球出しを福万さんがしてくれているので、あとは自分が後ろで打つためにどう組み立てるかということをやるだけなので、自分は難しく考えずにやっています(笑)」
【女子シングルス】
奥原希望(アメリカ選手に2-0で勝利)
「今日はコンディションが少しよくなくて、どういう試合展開になるかが自分でもわからず、とりあえず目の前のシャトルを全力で追おうと、ただそれだけでした。昨日の試合後に体の一部に痛みが出ていました。今日は昨日みたいにスピードがある試合ではなくて、できるだけスピードを出さずに、ゆっくりした展開で試合をした感じです。
自分は今回、世界選手権をとりましたけど、(準決勝の対戦相手である)マリン選手はその前2大会連続で女王になっていますし、リオ五輪でも金メダルという結果を残している素晴らしい選手。世界選手権では(自分が)勝っていますが、明日相手がどういう対応をしてくるか、それを序盤で探り合いながらいい試合をしたいと思っています」
山口茜(キャロリーナ・マリーンに18本、15本で敗戦)
「1ゲーム目の前半はうまくレシーブができていたので、そこから攻撃につなげていけたらと思っていたんですが、うまくつなげられずに逆転されてしまい、そこからレシーブでもあせって、一方的に攻められる形になってしまいました。もう少し、ネット前で相手にプレッシャーがかかるような展開にもっていければよかったです。負けたことは悔しいですし、上に行けなかったということはまだまだ実力不足だと思うので、また頑張っていきたいです」
大堀 彩(世界選手権銅メダリストの陳雨菲に2-1で惜敗)
「内容がよくないわけではなかったし、レベルに大きな差はないと感じました。ただ、3ゲーム目に追い上げたとき、『勝てるかも』と思って急いでしまった部分がありました。最後は自分のミスで相手を生き返らせてしまったなと思います。今後は1点がほしいときに取れるようにしたいですし、出させていただける1試合1試合を全力で戦っていきたいです」
髙橋沙也加(前回女王の何冰嬌に2-1で惜敗)
「1ゲーム目の出だしはよかったのですが、最後は焦り過ぎてしまった部分がありました。でも、ここまでファイナルが続いているなかで踏ん張ることができたり、これまで課題だった我慢の部分を克服できたかなと思います。今回は全力を出したうえでの結果。この負けを認めて、次のフランスOPに向けて上げて行きたいと思います。世界で戦える選手じゃなくて、勝てる選手になっていきたいと思っています」
取材・文/バドミントン・マガジン編集部