8月22日に開催された第23回世界選手権(スコットランド・グラスゴー)2日目は、各種目1・2回戦が行なわれた。ここでは女子シングルス、混合ダブルスのダイジェストを紹介しよう。
【女子シングルス】
初出場の世界選手権、そして第1シードのプレッシャーも「そこまで気にしていない。いつもと同じ感じです」と話す山口茜。その言葉通り、初戦はデンマーク選手相手に圧倒した。第1ゲーム6本に抑えると、第2ゲームも主導権を掌握。9連続得点などで一気に引き離した山口が、なんなく世界選手権の初白星を手にした。「初戦のわりにはミスもそれほど多くなく、スムーズに試合を運べたのでよかったかなと思います」
これで3回戦進出を決めた山口。「自分の試合前に男子シングルスのリー・チョンウェイ選手が負けてしまい、本当に勝つのは簡単ではないなと思った。次は中国選手と当たるけども、これから弱い相手と当たることはないので、一戦一戦、自分が楽しかったと思えるようなプレーを出していきたいと思います」と、気を引き締めた。
【混合ダブルス】
2日目の第1試合に組まれた数野健太/栗原文音(上写真/右)。相手は実力で下回るスウェーデンペアに、前半から攻勢をかけた。第1ゲームを13本に抑えると、第2ゲームは余裕を持って試合を運び21-5で勝利。試合後、「昨年はリオ五輪で5位入賞を決めたので、今年はそこを超えたい。メダルを獲得したい気持ちが強い」と数野が目標を語ると、栗原も「海外に比べて日本はミックスの強化ができていないので、ここで私たちが頑張って、ミックスでも頑張れる道を切り拓きたい」。ともに大きな野望をもって、次戦に臨む。
今年の全英OPでベスト4に入った渡辺勇大/東野有紗。初めての世界選手権でのメダル獲得も期待されたが、初戦から厳しい戦いが待っていた。2人の相手はアイルランドの格下ペアだったが、第1ゲームはそのアイルランドペアが奪取。緊張からか、動きが硬い日本ペアの隙をついて先制パンチを見舞った。
第2ゲームは本来の調子を取り戻した渡辺/東野が奪ったが、ファイナルゲームは再び接戦。序盤で抜け出したが、中盤にまさかの失速。9連続失点を喫してあっという間に逆転を許すと、最後はそのまま逃げ切られ白星ならず。「上げる展開が多くなったとき“攻めなきゃ”と意識してしまい、そこからミスにつながった」(東野)
上位をねらえる実力を持つ期待の若手ペアは、無念の初戦敗退となった。
【女子シングルス】
▼2回戦
山口茜②〔21−6、21−13〕0●リーネ・ヤエスフェルト(デンマーク)30分
【混合ダブルス】
▼2回戦
数野健太/栗原文音②〔21−13、21−5〕0●ルポネン/ホグストローム(スウェーデン)26分
▼2回戦
渡辺勇大/東野有紗●1〔13−21、21−16、15−21〕②S・マギー/C・マギー(アイルランド)55分
取材・文/バドミントン・マガジン編集部