5月17日にスディルマン杯(中国・東莞)最終日が行なわれ、日本は決勝で中国と対戦。日本は各種目で善戦したが、最後は0−3で敗れ銀メダルとなった。ここでは、日本と中国の試合をダイジェストでお伝えしよう。
■5月17日 決勝
日 本(B1位) 0−3 中 国(A1位)
【男子ダブルス】
早川 賢一 1 17—21 2 傅海峰
遠藤 大由 22−20 張 楠
(日本ユニシス) 17−21
●1ゲーム
序盤から早川/遠藤の動きもよく、相手のスピーディーな展開にも対応。とくに早川の前衛に入る判断がよく、うまく遠藤の攻撃につなげている。中盤までは競り合い15−15。後半になって日本ペアのミスが続き、15−18。さらに低くて速いドライブの打ち合いを傅海峰/張楠が制し、1ゲームは中国が手にした。
●2ゲーム
速いラリーの攻防が続き、お互いにわずかな隙をねらって得点を重ねる。ただし、中国ペアの守備が安定しており、早川/遠藤も連続得点が奪えない。日本が8−11とリードされてインターバルに。試合が再開されると、早川が2ゲーム目で3回目となるアバブ・ザ・ウエストの判定を受けるシーンもあり、苦しい状況となったが日本が15−17から20−20に持ち込む。すると、21−20と逆転に成功し、最後は早川のサービスを張楠がバックアウト。2ゲーム目は早川/遠藤が奪った。
●3ゲーム
出だしから中国に押し込まれ4−10。しかし、少しずつだが遠藤が後衛、早川が前衛という日本の攻撃パターンに持ち込んだ。点差を縮めた早川/遠藤が9−11としたが、今度は地元中国ペアも引かずに押し返し10−16と再びリードを広げた。なんとか追いつきたい日本ペアも連続攻撃をみせるが、中国の鉄壁なレシーブを崩せず。最後は傅海峰/張楠が抜け出し、貴重なポイントを獲得した。
【女子シングルス】
山口 茜 0 21−23 2 李雪芮
(勝山高) 14−21
●1ゲーム
山口と世界ランク1位・李雪芮の過去の対戦成績は、李雪芮の2戦2勝。しかし、この勝負はどちらもファイナルゲームまでもつれる展開だった。初めて試合をしたのが昨年のヨネックスOPジャパン1回戦で、当時勝利した李雪芮は「若くて力のある選手」と山口の実力を認めていた。
試合は序盤からラリーをきっちりつなぐ山口に対して、李雪芮のイージーミスが続く。前半は10−11で李雪芮のリードで折り返す。試合が再開すると、山口がテンポのよい攻撃で得点を奪い16−13とリード。しかし、今度は李雪芮が仕掛け、山口を前後左右に揺さぶってミスを誘う。山口も耐えきれず17−19。ここから山口がねばりをみせて21−21としたが、最後は李雪芮に押し切られた。
●2ゲーム
7−7まで接戦だったが、先に抜け出したのが李雪芮。とくにドライブからの攻めに迫力があり、山口は対応できず。7−11で李雪芮がリード。それ以降も主導権を握ったのは李雪芮。攻め手に欠く山口を引き離し、貫禄の勝利を手にした。
【男子シングルス】
上田 拓馬 0 15−21 2 林 丹
(日本ユニシス) 13−21
●1ゲーム
スタートは上田もよく動いて林丹と好ラリーを展開。上田が先行しながら7−6。しかし、テンポを上げる林丹も少しずつ強打を織り交ぜ本気モードに。上田がしのぎ切れず10−11。後半はスピードを上げる林丹に対し、上田が防戦一方に。林丹のフォアからの強烈なクロススマッシュに対応できず、15−21で1ゲームを奪われた。
●2ゲーム
前半は上田が6−4までリードするも、ここから林丹が6連続得点。上田が一本返すも7−11。その後も林丹が攻撃の手を緩めず、四隅をしっかりつくラリーからチャンスを生み出し上田を翻弄。何度も中国を世界一に導いたエースが勝利し、中国がスディルマン杯優勝を決めた。