2月12日に開催された日本最高峰のリーグ戦『S/Jリーグ』最終戦が、東京・代々木第二体育館で行なわれた。ここでは女子の結果と、優勝決定戦となった日本ユニシスVS再春館製薬所の戦いを中心にお伝えしよう。
男子の結果は こちら
【女子】
女子リーグ最終戦は6戦全勝の再春館製薬所と、5勝1敗で再春館の背中を追う日本ユニシスが激突した。勝てば文句なしの優勝となる再春館は、仮に敗れても1−2であればマッチ率の関係で優勝が決定。逆に日本ユニシスは、3−0での勝利が優勝への絶対条件となり、1試合も落とせない状況で挑むことになった。
優勝の鍵となる第1ダブルス、日本ユニシスはチームのポイント源となる髙橋礼華/松友美佐紀を配して1勝をつかみにいけば、再春館も今季第1ダブルスで活躍する福島由紀/廣田彩花で勝負に出た。
第1ゲームは髙橋/松友が奪ってユニシスペースかと思われたが、福島/廣田もねばり強く戦い、第2ゲームを奪い返す。ファイナルゲームは果敢に攻めた再春館ペアだったが、勝負所でスピードをあげた髙橋/松友が最後に抜け出し勝利。日本ユニシスが先制する。
シングルスは、再春館が今季リーグ6戦6勝で主軸を務める山口茜を起用。対する日本ユニシスは、ケガ明けの奥原希望ではなく、リーグ戦フル出場の髙橋沙也加に勝負を託した。すると、第1ゲームは髙橋沙が積極的に仕掛けて、山口と互角の戦い持ち込む。デュースに入っても気迫を出した髙橋沙が、26−24で接戦をモノにした。
第2ゲームは山口が意地を見せて22−20で取り返し、1−1に。どちらも疲れの色が見え始めたファイナルゲームは、スコアが離れず15−15と白熱した展開に。しかし、ここで集中力をわずかに切らしたのが山口だった。ライン際のショットがアウトの判定となり、そこからリズムが崩れると、なかなか立て直すことができない。逆に流れが傾いた髙橋沙は着実にポイントを重ね、最後は21−16で勝利。殊勲の白星をつかみとった。
これで日本ユニシスの勝利は確定したが、優勝争いはまだ終わらない。第2ダブルスまでもつれ込んだ頂上決戦、日本ユニシスは第2ダブルスに栗原文音/篠谷菜留、再春館は福万尚子/與猶くるみが登場した。
その第1ゲーム、先制したのは栗原/篠谷だ。第1ダブルス、シングルスで勝った勢いをそのままに、21−12で奪い逆転優勝に一歩近づく。しかし、劣勢に立った福万/與猶は、ここから持ち味を発揮。栗原/篠谷のスマッシュをことごとくはね返すと、相手のミスを誘って得点を奪う。
第2ゲームを21−18で奪った福万/與猶は、ファイナルゲームに入ってもペースを譲らない。鉄壁の守備から攻撃の糸口を作り出すと、猛追する栗原/篠谷を振り切って勝利! 第1ダブルスが開始してから4時間以上を越える熱戦。歓喜の雄叫びをあげた再春館が、2012年ルネサス時代に優勝を果たして以来、2度目のリーグ制覇を達成した。
そのほか、今シーズン好調をキープした北都銀行は、NTT東日本との勝負を2−1で制して6勝1敗。マッチ率の差で3位となったが、充実したメンバーで上位戦線を盛り上げた。ヨネックスはACT SAIKYOを3−0で退け、3勝4敗で5位。山陰合同銀行と岐阜トリッキーパンダースの最下位争いは、合銀が2−1で勝利。2チームは勝ち点で並んだものの、マッチ率の差で山陰合同銀行が7位に。そして岐阜トリパンの最下位が決定し、日本リーグ優勝の七十七銀行との入替戦を戦うことが決まった。
▼結果
日本ユニシス(6勝1敗)2−1再春館製薬所(6勝1敗)
高橋礼華/松友美佐紀②〔21−19、18−21、21−18〕1●福島由紀/廣田彩花
髙橋沙也加②〔26−24、20−22、21−16〕1●山口茜
栗原文音/篠谷菜留●1〔21−12、18−21、15−21〕②福万尚子/與猶くるみ
北都銀行(6勝1敗)2−1NTT東日本(3勝4敗)
米元小春/田中志穂②〔21−18、20−22、21−17〕1●尾﨑沙織/川島里羅
川上紗恵奈②〔17−21、21−18、21−6〕1●三谷美菜津
松本麻佑/永原和可那●1〔21−17、12−21、11−21〕②新玉美郷/渡邉あかね
ヨネックス(3勝4敗)3−0ACT SAIKYO(2勝5敗)
櫻本絢子/髙畑祐紀子②〔21−10、21−8〕0●米元陽花/今井優歩
佐藤冴香②〔21−14、21−14〕0●齋藤栞
内藤真実/土井杏奈②〔21−13、21−12〕0●重田美空/川島美南
山陰合同銀行(1勝6敗)2−1岐阜トリッキーパンダース(1勝6敗)
横山めぐみ/久後あすみ②〔21−18、21−19〕0●江藤理恵/山口ソヨカ
漆﨑真子②〔21−18、23−21〕0●山本紗椰
山田真央/小林美紀●0〔14−21、12−21〕②程文欣/松田蒼