7月3日に開催された全日本実業団選手権(福井県・勝山市体育館ジオアリーナ)は、男女決勝戦が行なわれた。ここでは女子決勝戦のダイジェストを紹介しよう。
【女子ダイジェスト】
優勝候補同士の勝負となった女子決勝は、再春館製薬所が日本ユニシスを3−2で破り、全日本実業団初優勝を飾った。
第1ダブルスは、前日の準決勝(北都銀行戦)で苦杯を喫したユニシスの髙橋礼華/松友美佐紀が、ねばる福島由紀/廣田彩花をファイナル勝負の末に振りきって先制ポイントをつかむ。しかし、続く第2ダブルスは日本A代表の福万尚子/與猶くるみが、ユニシスの栗原文音/東野有紗をストレートで下して1−1に戻した。
ダブルスのポイントを分けあい、男子同様にシングルス勝負となった女子の戦いは、第1シングルスで奥原希望と山口茜のエース対決が実現する。
注目の一戦、ここで貫禄を示したのは年上の奥原だった。地元勝山の応援団の前でなんとか白星をつかみたい山口を、第1ゲーム14本に抑えてプレッシャーをかける。すると、第2ゲームは激しいラリーで接戦となったが、16−16から4連続得点をつかんだ奥原がマッチポイント。山口も意地を見せて2本取り返したが、最後は奥原がネット前でのプッシュを突き刺して勝利。エース対決を制したユニシスが、王手をかけた。
この勝利で流れはユニシスに傾いたと思われたが、ここから再春館の逆襲が始まる。今年の日本ランキングサーキット優勝の再春館・峰歩美が、星千智を15本19本のストレートで下すと、第3シングルスに登場したのがベテランの伊東可奈。ケガから復帰したユニシスの髙橋沙也加に第1ゲーム19本で競り勝つと、第2ゲームも11−4と伊東が大量リードを保ちながら終盤へ。チームの4連覇に向けて負けられない髙橋も、ここから16−18、19−20と詰め寄ったが、猛追はここまで。最後は伊東のクロスドライブが決まり、再春館が団体戦初タイトルをつかみとった。
▼決勝戦
再春館製薬所 3−2 日本ユニシス
福島由紀/廣田彩花●1〔17−21、21−19、22−24〕②髙橋礼華/松友美佐紀
福万尚子/與猶くるみ②〔21−18、21−16〕0●栗原文音/東野有紗
山口茜●0〔14−21、18−21〕②奥原希望
峰歩美②〔21−15、21−19〕0●星千智
伊東可奈②〔21−19、21−19〕0●髙橋沙也加
※再春館製薬所は初優勝