『第53回全国高校選抜バドミントン大会』は、26日に石川県・いしかわ総合スポーツセンターで大会最終日を迎えた。この日は、男女ともに個人戦のダブルスとシングルスで決勝までが行なわれ、各種目のチャンピオンが決定した。ここでは、澤田修志/石井叶夢(埼玉栄)が頂点に立った男子ダブルスのダイジェストをお伝えする。
【男子ダブルス】

ダブルス準決勝からスタートした大会最終日。吉次和義/根本舜生(瓊浦)と川野寿真/山城政人(ふたば未来学園)が対戦した準決勝1試合目は、川野/山城が第1ゲームこそ落としたものの、第2ゲームを21−19で奪い返す。するとファイナルゲームでは、吉次/根本に16−20でマッチポイントを握られながらも、ここから逆転して23−21で川野/山城が勝利した。
草ノ瀬悠生/増田大輝(瓊浦)と澤田修志/石井叶夢(埼玉栄)の準決勝もう1試合は、澤田/石井が先手を奪う。第1ゲームを21−17で競り勝った澤田/石井。第2ゲームに入ると草ノ瀬/増田も反撃を試みたが、澤田/石井は堅いレシーブから相手の攻撃をしっかり受け止めると、自分たちのペースをつくり出して21−13でストレート勝ちを収めた。

川野/山城と澤田/石井による決勝。団体決勝の第1ダブルスの再現となったこのカードは、その試合で勝っている川野/山城が、この試合でも21−14で先制する。しかし、このままでは終われない埼玉栄ペアは、ここから気持ちを切り替えて反撃を開始。石井が積極的に前に出て攻勢を強めると、澤田も石井の気持ちに引っ張られるように二人で攻め、第2ゲームは17本で埼玉栄ペアが奪い返す。
そして、ファイナルゲームでは15−13と中盤まで、ふたば未来ペアがリードを保ったが、澤田/石井はここでも攻めの気持ちを忘れず、4連続得点などで逆転。最後は石井の放った渾身のスマッシュが突き刺さり、澤田/石井が21−19で勝利して春の日本一に輝いた。
【優勝コメント】
澤田修志(左)/石井叶夢(埼玉栄)
澤田「全国タイトルは中学2年生以来。最近は毎回2位とか、海外の大会とかだと3位とかばかりで、決勝によいイメージがなく、また負けてしまうんじゃないかとか、そういう感情が入り交じっていました。自分のプレーはあまりできなかったんですけど、最後はパートナーの石井が引っ張ってくれて、助けてもらって勝つことができました」
石井「正直、(決勝に)勝てる自信っていうのは、そこまでなかったです。ちょっと弱気な部分もあったんですけど、もう勝つしかないと割りきりました。勝てる、勝てないじゃなくて、勝つんだっていう気持ち。勝った瞬間は、もうほんとにうれしかったです。パートナーが(日本代表の)修志なので、優勝しないといけない立場だった。優勝して、ホッとした部分と、うれしさと半々です」
準優勝☆川野寿真(左)/山城政人(ふたば未来学園)
3位☆吉次和義(右)/根本舜生(瓊浦)
3位:草ノ瀬悠生(左)/増田大輝(瓊浦)
◎26日の試合結果
【男子ダブルス】
▼準決勝
川野寿真/山城政人(ふたば未来学園)②〔16−21、21−19、23−21〕1●吉次和義/根本舜生(瓊浦)
澤田修志/石井叶夢(埼玉栄)②〔21−17、21−13〕0●草ノ瀬悠生/増田大輝(瓊浦)
▼決勝
澤田修志/石井叶夢②〔14−21、21−17、21−19〕1●川野寿真/山城政人
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取材・文/吉井信行
写真/菅原 淳