4月24日、中国の厦門で開催される、男女混合の世界国・地域別団体戦スディルマン杯(4月27日~)に出場する日本代表が、現地に向けて出発した。空港において、大堀均ヘッドコーチのほか、選手が囲み取材に応え、大会に向けた意気込みを語った。
ここでは、日本代表監督として初の団体戦に臨む、大堀均ヘッドコーチのコメントを紹介する。
大堀均ヘッドコーチ
――ヘッドコーチとして、どのような心境で臨みますか
いよいよ、この日が来たなと。相当な緊張感を持って、現地入りとなります。我々スタッフも初めてコーチを務める人たちも多いので、この大会に向けての準備は、合宿を通して心構えもしっかりと準備することができたと思います。「あとは、やるだけ」という気持ちでおります。
――直前合宿を終えて、チームの仕上がりは?
個人競技ですから、それぞれの仕上がり具合に少し違いはあるのかなと思います。ただ、全体としては、我々らしい戦い方をしていく上で、チーム力は非常に重要になってくると思っています。特に、非常に強いキャプテンシーを持った保木卓朗であったり、中西貴映であったり、この選手たちがしっかりとまとめてくれることによって、若干調子の悪い選手でもプラスアルファの力が働いて、みんながいい状況になってくれるんじゃないかという期待も持っています。
――グループステージ3戦の見通しは?
やはり、第2戦のフランス戦、そして第3戦のマレーシア戦は大事な戦いになってくるかと思います。初戦のオーストラリア戦も含めて、気を抜ける場所は存在しないと思っていますので、一戦必勝の姿勢で戦っていきたいと思っています。
――五十嵐有紗選手が選出されていますが、どのような起用法を考えていますか
始まってからのお楽しみにしてください(笑)。
――あらためて、大会への意気込みを聞かせてください
バドミントンは個人競技ですが、団体戦は特別なもので、団結力は日本の、我々の強みだと思っています。その(チーム力という)プラスアルファの力を含めて、選手たちと一緒に、目標としている優勝に向けて邁進していきたいです。ただ、選手たちとも話しましたが、優勝、優勝ということばかりが頭にあると、考えすぎて力を発揮できなかったり、硬くなってしまったりすることも考えられます。試合に向けて、自分にできることは何かと考え、そこに全力を尽くす。それを、試合に出る選手も出ない選手も全員がやる。そうしたことによる、プラスアルファの力を期待しているというか、出してくれるものだと思っています。
――チームのムードメーカーは?
キャプテンの保木卓朗が、まずいい形、雰囲気をつくってくれるのかなと思っています。あとは、キャラクター的には、男子だと山下恭平選手が、ななかなか面白いキャラクターですね。女子も、山口茜選手が非常にいい雰囲気を出してくれますし、宮崎友花選手も独特な空気感を醸し出して、みんなを和ませてくれます。私もダジャレばかり言って(選手に)突っ込まれることばかりですが(笑)、あまり選手の邪魔をしないようにサポートできればと思っています。
――団体戦での戦いを通じて、選手に得てほしいものは?
日本代表として戦っていることの意義でしょうか。普段から海外で戦っていますが、やはりチーム戦は特別なもの。日の丸を背負って戦うことの重さを実際に体験して、その中で、若手もベテランも幅広い選手層があるので、戦い方を若手の選手たちは先輩たちから学び取り、次の世代につなげていけるように。そんな姿勢で臨んでほしいと思っています。
構成/バドミントン・マガジン編集部