『第53回全国高校選抜バドミントン大会』は、26日に石川県・いしかわ総合スポーツセンターで大会最終日を迎え、男女ともに個人戦ダブルスとシングルスの決勝までが実施された。ここでは、東谷悠妃(青森山田)が栄冠に輝いた女子シングルスのダイジェストをお伝えする。
【女子シングルス】
準々決勝の結果、ベスト4入りを果たしたのは、大石夢陽(ふたば未来学園)、東谷悠妃(青森山田)、浅野真央(青森山田)、河村実里(埼玉栄)。東谷以外は1年生が準決勝に駒を進めた。
準決勝は、浅野と河村のマッチアップが先行。第1ゲームは河村が速いテンポで序盤から主導権を握り、15−5と大きくリードを広げる。だが、そこから反撃に転じた浅野が7連続ポイントを挙げて一気に詰め寄ると、18オールから3得点。先手を取った。浅野は、第2ゲームは追う展開から決めきれず、ファイナルに持ち込まれたものの、精度の高いクリアーの応酬から果敢にネット前に出るなど、要所で首尾よくポイント。21−14で熱戦にピリオドを打ち、全身で喜びを爆発させた。
東谷と大石の準決勝は、2ゲームとも東谷の流れに。軽快なフットワークでシャトルを操り、堅実にポイント。前日からの好調さをキープした大石も、前後左右に小気味よく動いて何度も反撃場面をつくったが、結局、第1ゲームは14本、第2ゲームは17本で東谷がストレート勝ち。1学年上の貫禄を見せるとともに、強豪校の中心選手としての矜持も示した。
以上の結果、決勝は青森山田の同士討ちカードに。好試合が期待されたが、浅野が脚のコンディション不良で残念ながら棄権。東谷が春の頂点に立った。
【優勝コメント】
東谷悠妃(青森山田)
「団体戦はベスト8に終わり、個人戦ダブルスも思うような結果を得られなかったので、なんとしてもシングルスは優勝したかった。今日はシャトルの下に入るスピードが速く、上からのショットにイージーミスが少なかったことがよかったです。準々決勝までは緊張もありましたけど、準決勝は楽しんでプレーできた。シングルスでは今後、つなぎのミスがないように練習していきます。日本一は、小6の全小以来。今回、結果を出して、これからは追われる立場になりますが、夏もチャレンジャーの気持ちを忘れず、団体とダブルスでも日本一を取りたいです」
準優勝☆浅野真央(青森山田)
3位☆大石夢陽(ふたば未来学園)
3位☆河村実里(埼玉栄)
◎26日の試合結果
【女子シングルス】
▼準々決勝
大石夢陽(ふたば未来学園)②〔21−16、21−9〕0●中原心優(柳井商工)
東谷悠妃(青森山田)②〔21−11、21−16〕0●山川唯奈(高松商)
浅野真央(青森山田)②〔21−7、21−14〕0●伊藤菜央加(名古屋経済大市邨)
河村実里(埼玉栄)②〔21−15、21−11〕0●佐々木弥都(新田)
▼準決勝
東谷悠妃②〔21−14、21−17〕0●大石夢陽
浅野真央②〔21−18、18−21、21−14〕1●河村実里
▼決勝
東谷悠妃 〔棄権〕 浅野真央
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取材・構成/バドミントン・マガジン編集部
写真/菅原 淳